MRI

早分かり

  • ガドリニウム系造影剤を強化MRIに使用することは特定の脳領域での過敏症と関連しており、予見できない帰結につながります
  • ガドリニウム系造影剤の使用は重篤な腎臓疾患のある患者では腎性全身性線維症(NSF)の発症に関連しています
  • ガドリニウム系造影剤の長期的影響は不明なので、造影剤は絶対不可欠な場合しか使用しないでください(たいてい造影剤は任意でありMRIは造影剤なしに効果的に行うことができます)
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ガドリニウム:脳異常に関連性があるMRI造影剤

2016年6月27日 | 2,110 ビュー |
バージョン:日本語


Dr. Mercolaより

画像処理診断を行う必要があるとき核磁気共鳴画像法(MRI)は最適な手段の一つです。CTスキャンやX線とは異なり、MRIはDNAの損傷や癌の原因となる可能性があるイオン化放射線を使用しません。

強力な磁場と無線周波が器官その他体内の構造についての断層画像を生成します。症例によってはガドリニウム造影剤を使用して画像を鮮明化します(これはよく強化MRIと呼ばれます)。

造影剤を使用すると、最新研究で判明した通り、脳の異常を含む関連リスクがあるので、極めて注意し、強化MRIは不可欠な場合しか受けないことが肝要です。

脳の過敏症に関連するガドリニウム系造影剤

ガドリニウムは磁気常磁性金属イオンで磁場で異なった動作をします。これをMRIで使用すると、一部の組織、障害、疾患がより鮮明に見えるようになる場合があります。

しかし、ガドリニウムイオンは毒性があることがわかっているので、MRIに使用するときは非金属イオンと化学結合されており、組織に放出される前に体内し消滅れます。

ある研究はガドリニウムが直ちに消滅せず、体内に残留することを初めて解明しました。この研究は、造影剤による強化MRI脳スキャンを六回またはそれ以上受けたことがある患者の脳画像を六回またはそれより少ない回数の強化されていない標準脳スキャンを受けたことがある患者の脳画像を比較しました。

脳の二領域(歯状核(DN)と淡蒼球(GP))で高強度即ち過剰な強度があることが判明し、これがガドリニウム系強化MRIの回数と相関性があります。

現状では過敏性が何を意味するかについては不明ですが、DNでの過敏性は多発性硬化症と関連しています。過敏性が多発性硬化症患者に頻繁に行われる強化MRIスキャンの回数が多い結果ではないかということが示唆さています。一方GPの過敏性は肝不全と関連しています。同研究の主任著者によると:

「強化MRIでのDNGPの過敏症は事前のGd-CM投与回数によるものである可能性が高いガドリニウムは体内で高い信号強度があるので、本研究データは毒性ガドリニウム成分が腎機能が正常な患者の体内にも残留することを示唆している。」

生命に危険な皮膚硬化とも関連するガドリニウム系造影剤

重篤な腎臓病患者にガドリニウム系造影剤を使用すると、腎性全身性線維症(NSF)の発症に関連します。NSFは1997年に初めて発見されたもので、原因は未知ですが、腎臓病患者でのみ報告されています。

NSFは間接を曲げたり伸ばしたりすることができなくなる皮膚硬化症の原因です。硬化症は横隔膜、大腿部の筋肉、肺血管や下腹部にも発症する場合があります。関節の柔軟性を減少させるに伴い、NSFは致命的となる場合もあります。

この関連性を理由として、米国食品医薬品局(FDA)はガドリニウム系造影剤全五種のメーカー(Magnevist、MultiHance、Omniscan、OptiMARK、ProHance)に警告書を同梱し、新規警告表記をラベルに記載してNSF発症リスクを記載するように義務付けました。

ガドリニウム系造影剤には誰もが警戒し、絶対ないと困る場合しか使用しないように私もお勧めします。たとえ健常人であっても、造影剤は生命に危険のあるアレルギー反応、血栓、血管炎症、皮膚反応(じんましん、痒み、顔面の腫れ)などの副作用があります。

特に腎臓病の方は厳重に注意してください。造影剤の使用は任意で、たいていの場合は造影剤なく許容しうるMRIを行うことができます。腎臓病があり、ガドリニウム系造影剤を投与された方は、以下のNSF症状に対して警戒し、発症した場合は掛かりつけの医師に診てもらってください。

皮膚の腫れ、硬化、引き締まり 皮膚の赤斑または暗い斑点 皮膚の強い炎症や痒み
眼球の白目に黄色の盛り上がった点 関節のぎこちなさ、腕、手、脚や足が動かしにくいまたは伸ばしにくさ 骨盤や肋骨の奥の方の痛み
筋肉の弱体化

まだ知らなかったその他のMRIによるリスク

すでに説明した通りで、MRIはイオン化放射線を使用しないのでCTスキャンより優先されます。それでもMRIの強力な磁場への暴露による影響は大半が未知なので、可能な限りその使用を最小限にするほうが賢いです。

研究によると人体に生物学的影響があることが判明しています。これには網膜、松果体、副鼻腔内の一部の細胞への影響が含まれます。時間的にシフトする磁場も神経細胞機能や筋線維に干渉するおそれがある一方、MRIは音響ノイズも発生し、このために一時的な(ごく稀に恒久的)難聴の原因になることが判明しています。

最後に、MRIで生成される強力な磁場が原因で、検査室内の金属物を正しく固定していなかったりペースメーカーが体内にある場合は致死リスクがあります。固定されていなかった金属製酸素タンクが原因でMRI中に死亡した子供についての報告が一件以上あります。

MRIを受ける場合知っておくべきルール

肝要な点は絶対に必要な場合以外造影剤を使用したMRIスキャンの使用を避けることです。多くの場合、医師は造影剤使用での検査を指定しますが、これは情報をくまなく取り込み、法的観点から身を守るためなのです。もしあなたの医師がこれに該当する場合は、造影剤使用検査を拒絶してください。必要なら別の医師に相談してください。異なった視点で相談に応じてくれるかもしれません。

MRIが必要な時は適切な医師を探す

医療上の診断手順を利用する際は極めて賢明であるように私は勧めていますが、特定の検査を受けることが適切であり役立つときは確かにあります。しかし、多くの人は、こうした検査にかかる費用が受ける施設ごとに大きく異なり得ることに気づいていません。病院は診断と外来処置の場合には最も高くつく傾向があり、時としては大幅な利益が取られています。

分析検査、X線、MRI等のサービスを受けるには独立系診断センターを代わりに利用することができます。しばしば病院で課される費用のごく一部にすぎないことがあります。お住いの街でこのような検査センターを通り過ぎたことがあるかもしれません。民営画像処理センターは終日人員がいるべき病院の放射線センターとは異なり、特定の病院系ではなく、通常月曜日から金曜日の営業時間に開いています。

病院は24/7の業務に掛かる費用をカバーするためにサービス料金がしばしば高いです。一部の病院は診療報酬が低い他の診療費に充当するため、MRIなどハイテク診断に途方もない料金を課すことがあります。従って、MRIが必要なときは、適切な施設を選定することを躊躇しないでください。

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