アスパルテームと妊婦の太り過ぎで高まる乳児の肥満

アスパルテーム-妊娠

早分かり -

  • 妊娠中に人工甘味料を摂取したお母さんから生まれる赤ちゃんは1歳で体重過剰になるリスクが人工甘味料を摂取しない場合より二倍あります。
  • 人工甘味料のアスパルテームは「ダイエット」食品では全くなく、実際には、肥満リスクを増大させます。
  • 妊娠中の太り過ぎは子供の肥満リスクを高め、その結果子供は生涯を通して健康上の重篤な障害をきたすリスクが高まります。
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Dr. Mercolaより

子供が生まれる前にお母さんが行う決定が子供の生後も長年に及ぶ重大な影響を与えます。ヒトゲノムの背後にある複雑な仕組みと将来何世代にも渡り発現する度合いについて研究者らが完全に理解し始めたのはつい最近のことです。

母親と父親の遺伝子は子供が生涯肥満でいる確率が高いことも含んだ子孫の健康に影響があります。毎年科学者らは健康を世代を超えた影響と関連付ける新たな情報を発見しています。

さらに研究者らは妊娠中の人工甘味料摂取が子供の将来の体重にも影響を及ぼす可能性があることを証明しました。妊婦による食べ物の選択は子供の生涯に渡って影響し続けます。

子供の体重に影響する可能性がある妊娠中の人工甘味料摂取

人工甘味料の使用は過去十年間で大幅に増加しました。1991年から2007年までに人工甘味料の使用量はほぼ倍増しました。

以前は、妊娠中に人工甘味料を摂取すると子供の肥満リスクが高まることが動物実験によって示唆されたことがあります。近年に至るまで同様の効果を証明した人体で実験した研究はありませんでした。

マニトバ大学Ph.D.のメガン・アザッド氏が率いる研究は、NutraSweet、 Splenda、Equal等の人工甘味料で甘く味付けされたダイエットソーダを呑んだ母親と生後一年以内の乳児の体格指数(BMI)間の関連性を解析しました。

3,000人以上の女性がこの研究に参加しました。毎日ダイエットソーダを飲むと、1歳時点で乳児が体重過剰になるリスクが二倍増加する可能性があることが判明しました。通常の白砂糖で甘味の付いた飲み物の消費との以上のような関連性は発見されませんでした。

研究者らは、乳児肥満のリスク増大を母親の体重、食事の質や合計カロリー摂取量等他の肥満リスク要因と関連づけることはできませんでした。ScienceDailyに引用されたその記事の著者らは次のような結論に至っています:

「著者の知る限り著者の研究結果は妊娠中の人工甘味料消費が乳幼児期の肥満リスクを高める可能性があるという人体実験に基づいた初の実証を提供する。

現在蔓延する子供の肥満と人工甘味料消費の普及を前提条件とすると、異なる対象人口グループにおいても同様の研究結果が得られ、特定のNNS (非栄養素甘味料)と長期的帰結を評価し、基本的生物学上のメカニズムを解明するためにさらなる研究を実施することが望まれる。」

アスパルテームの体内における分解プロセス

アスパルテームは低カロリードリンクで主として使用される甘味物質です。この物質は潰瘍の処置用薬物を開発していた化学博士ジェームズ・シュラッター氏が偶然発見したものです。初期はブランド名NutraSweetとして販売されていましたが、今日ではこの人工甘味料はEqual、Equal Spoonful、Equal Measureのブランドにも使われています。

アスパルテームは砂糖と同様の方法で味覚芽を刺激しますが、大きな違いがあります。この物質は甘味を出すための炭化水素を添加して、二種類のアミノ酸を結合して作成されます。

消化器系に入るとこの物質は二種類のアミノ酸(フェニルアラニンとアスパラギン酸)とアルコールの分子の一種であるメタノールに分解されます。アスパルテームに含まれるアスパラギン酸はメタノール分子を結合させるために人工的に変成されます。メタノールはこの化学物質の甘味を出す炭化水素です。

この化学物質に含まれているメタノールは果物や野菜に見られるように繊維質の分子とは結合していないので、体外へ安全に排出されずに酵素の働きでフォルムアルデヒドに変換されます。

アスパルテームが体重に及ぼす影響

アスパルテームは、成長し続ける乳児の遺伝子特性だけではなく、お母さんの体重増加と、出生児の体重やお母さんの体重には関わりなく出生後に子供が直面する肥満リスクにも影響を及ぼします。

人工甘味料の食欲と体重増加に与える影響を実証した数件の研究が存在します。アスパルテーム及びその他の人工甘味料は食欲を実際に刺激し、炭水化物を渇望させ、身体を刺激してより多くの脂肪を貯蔵させます。

これらの効果は身体がアスパルテームを代謝し、アスパルテームに反応する態様によって発現します。私たちが何か甘い物を食べると通常の場合は脳がドーパミンを分泌し、脳の報償中枢を活性化します。このため満腹感を脳に伝える働きがあるもう一つのホルモンであるレプチンの分泌も促します。

アスパルテームはドーパミンの分泌を刺激しますが、ノンカロリー甘味料なので身体はレプチンを分泌せず、満腹感や満足感をほとんど感じません。これが炭水化物を渇望させ、太るリスクが増大します。

腸内のアスパルテーム

体重の維持に影響するもう一つの経路はアスパルテームによる腸内ミクロビオームへの影響の及ぼし方です。ネーチャー誌に取り上げられたある研究では研究者らは、アスパルテームを研究対象グループに摂取させたところ、腸内ミクロビオームが変化し、インスリン感作が減少することを実証しました。

アスパルテームを微量摂取してもミクロビオームに影響しインスリン感作を減少させる可能性があります。こうした変化は体重を維持する能力に影響を及ぼし、妊娠前の肥満リスクを高め、妊娠中に過度の太り過ぎに陥るリスクも高める可能性があります。

妊娠中の体重増加

過去の研究によると研究者らは妊娠中の体重増加が荷重体重の新生児が生まれるリスクがより高くなると関連づけました。しかし、ある最新研究はこの情報をさらに一歩進め、妊娠中の体重増加が、たとえ正常体重で生まれた子供であっても、肥満児になるリスクと関連していることを実証しました。

この研究は13,000個体以上の正常体重の乳児を10年以上追跡しました。研究の終了時に2~10歳の間のある時期には49%が体重過剰で、29%が肥満であることが判明しました。オレゴン州ポートランド及びハワイ州ホノルルに拠点があるKaiser Permanente Center for Health Research(カイザーパーマネンテ健康研究センター)のテレサ・ヒリエー医師は次のように語っています:

正常体重の全ての乳児は子供さらに成人後肥満になる同等のリスクがあるという共通した信仰があります。この研究はそのことが真実ではないことを示しています。」

長期的な児童肥満リスク

児童肥満の影響は成人になってからも長年尾を引く可能性があります。コロラド大学がんセンターによるある研究によると、子供の肥満は成人の肥満から独立した子供の健康に有害な影響がある可能性があります。研究者らは、子供のときに体重過剰で成人してから体重が減少した場合、こうした有害な健康への影響が彼らを悩ませ続けると、理論付けています。子供の肥満は次のことと関連づけられてきました: 

メタボリック症候群 心臓血管疾患 2型糖尿病
糖尿病による網膜及び腎臓の合併症 非アルコール性脂肪肝 閉塞型睡眠時無呼吸
多嚢胞性卵巣症候群 不妊症 喘息
整形外科的合併症 精神病 特定ガンの確率増大

子供の肥満を防止する手順

多くの健康障害と同様、結果の処置より障害の予防のほうが容易です。1985年以来子供の肥満は子供では倍増し、思春期では四倍増加しました。妊娠中に太り過ぎてもまたは体重過剰な状態で妊娠した場合であっても、子供が肥満になってしまう確率を減らすために具体的な手順を行うことはまだ可能です。ヒリエ医師は次のように勧めています:

「お母さんは乳児を母乳で育てられます。研究によると、母乳で育てられた乳児は子供の肥満になる確率が低く、本研究における小規模の副標本においては母乳で育つと子供の肥満が減ることが判明しました。お母さんは子供に健康な食事を与えることもでき、赤ちゃんに何を食べさせればいいかについて栄養のアドバイスを得ることもできます。

これらの推奨事項を妊娠時期の日常生活に取り込むことで自分自身及び子供に対する肥満リスクを削減することができる可能性があります。

1. 人工甘味料を摂取しない

人工甘味料を含む食事と飲み物を摂取しないでください。購入する食事、スナック、ドリンクのラベルを読んでください。一日の間により本物の食品を食べるように変えてください。人工甘味料を含む可能性があるミントやその他の小粒のキャンディーに注意してください。

2. 水を飲む

お母さんの健康と赤ちゃんの健康のために水を飲むことは重要です。赤ちゃんが育つに伴い母体が必要とする水分の量が変化するので毎日の水量を規定して飲むことに依存しないでください。むしろ尿の色に注意してください。十分水分を補給されると尿は淡い黄色で、強い臭いはしません。

3. 繊維質を増やす

繊維質の多い食品を食べるメリットの一つは、摂取する炭水化物の量を容易に減らすことができることです。重要な数値は摂取する正味炭水化物の量です。この数値は一日の内に食べた炭水化物の合計グラム数から繊維質のグラス数を控除して計算します。こうして算出される値が正味炭水化物摂取量です。

加えて、繊維質が豊富な食事を食べると妊娠中の便秘リスクを軽減い、消化プロセスを改善します。毎日摂る1,000カロリー当たり約40~50グラムの繊維質を(水溶性及び非水溶性繊維質を含む食材を両方ともとる)を含めるように心がけてください。

4. 果糖を減らす

果糖は砂糖ですが果物や多くの加工食品やドリンクに含まれる砂糖です。一部の食品を甘くするために使用される「高果糖コーンシロップ」(HFCS)という用語はよくご存知かもしれません。HFCSはトリグリセライドと低密度リポプロテイン(LDL)の濃度を上げ、インスリン抵抗力を強化し、妊娠糖尿病のリスクや身体に蓄積される脂肪の量を増大させます。

HFCS、果糖、プロテインや脂肪と同じカロリー数を消費する場合でも、過剰な果糖を摂取した場合には体の中での代謝効果は全く異なります。

5. 運動

妊娠中の運動は出生中と出生後ともにお母さんの健康のために重要です。分娩は集中的運動なので、妊娠中に全身体操をしていた場合は体がよりよく乗り切れます。運動は食欲の管理にも役立ち、インスリン濃度を正常化して、体重の管理を助けます。

6. 脳の調子を整える

妊娠中に行うことができる重要な事の一つは、必要な食品を指向するように何を食べるか考える方向性を変え、健康的な妊娠を維持することです。メーカーは食品の「至福点」を定義しています。この点とは、味を悪くしてしまわずに特定の食品をもっと食べたくなるように加工食品に正確に添加される砂糖やその他の成分の「魔法の」組成を意味します。

砂糖は麻薬と同様の脳内化学物質の生成を自然に開始させ、一部の人にはコカイン同様の依存性を発現させます。

脳を再プログラミングする一つの方法には感情的な自由のテクニック(EFT)を使用することが挙げられます。これは針や時には鍼術師を使わずに針治療の原理を使用する簡単な方法です。自分で学んで自宅で応用できるほど簡単です。

身体のエネルギーシステムが西洋の食事では典型的な炭水化物、砂糖、加工食品、お菓子によって障害を受けると、注意散漫や依存症を実感する可能性が高くなります。このため感情的に食べるようになり、太ります。妊娠中そして妊娠後もEFTを応用して依存症を軽減し、より正常に体重が増えるようにしてください。

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