Dr. Mercolaより
ザクロエキスは、マウスにおけるコラーゲン誘導関節炎の発症率および重篤度を低下させることが知られています。
最新の研究では、ヒトの慢性関節リウマチ(RA)の病態へのザクロの影響が調査され、良好な結果が得られています。
イスラエルのMedical Association Journal誌に発表された予備的研究では、8人の患者に、一日10mlのザクロエキスを12週間投与しました。
実験前後の関節の状態と、血中酸化物質の測定結果により、
次のようなザクロエキスの効果が判明しました。
著者は次の様に述べています。
「ザクロの摂取により、効果的に関節リウマチ患者の症状を軽減することができる可能性がある。」
ザクロの果汁や繊維分については、心臓および関節症状への効果に関する様々な研究がなされてきました。
ザクロの有効成分は、抗酸化質、特に、プニカラギン、プニカリンなどのエラジタンニン成分であり、ザクロの持つ抗酸化成分の約半分を占めるとされています。
また、2008年におこなわれた、10種類の飲料の効能を比較した研究によると、ザクロドリンクが最も健康効果が高いと評価されました。ザクロジュースは、コンコード品種のぶどうジュース、アサイー、ブルーベリージュースなど抗酸化作用が高いことで知られる3種のドリンクと比較しても26%効果が高いことがわかりました。含まれている抗酸化物質の全てで、ザクロジュールが最も高い値を示しました。
植物性栄養素の身体へもたらす効能については疑う余地はありません。抗酸化物質は、健康にとって重要な役割を示します。年齢による劣化の原因であるフリーラジカルと戦い、老化の進行を防ぐのです。主に、環境毒素(タバコの煙、化学物質、日光、宇宙空間からまたは人為的に発生する放射線、薬剤など)への反応により発生する有害なフリーラジカルを一掃します。
フリーラジカルは、慢性的な炎症や関連する症状(関節リウマチなど)の主な要因です。
しかし、ザクロジュース(またはその類いのドリンク)を飲むことで健康に良い抗酸化物質を摂取できる点にのみ注目するのではなく、果汁は一般的にフルクトースを多く含んでいることも忘れてはなりません。種類にもよりますが、約250mlの絞りたての果汁には、ティースプーン8杯程度の糖分が含まれており、これは関節炎には決して良くない成分です。
天然果汁に含まれるフルクトースは体に良い方ではありますが、摂りすぎると体内インスリン濃度が増加し、やはり体に良くありません。
血中のインスリン濃度が上昇した状態が続くと、抵抗性を引き起こします。インスリン抵抗性は、関節リウマチをはじめ多くの慢性疾患の原因となります。さらに、フルクトースは他の糖分よりも容易に脂肪に変換されるため、多くのアメリカ人が体重のコントロールに苦労する原因となっています。
フルクトースを含んでいるのは果物だけではありません。加工食品や、加糖飲料にもフルクトース(高フルクトースコーンシロップ)が多く含まれています。これらが全部合わさると、グラス1杯のジュースでも大量の果物と同等のフルクトースに匹敵する可能性があるため注意が必要です。次に示す症状のある方(インスリン抵抗性と関連のある症状)は、果汁を摂ることは避け、インスリン濃度が正常になるまで、果物の量も制限が必要です。
幸い、果物に代わる食品があります。事実、野菜の多くは抗酸化物質として機能する植物化学物質を豊富に含んでいます。また、野菜はたくさん食べてもインスリン抵抗性を起こすことはありません。
採れたての野菜ほど、抗酸化成分の効果が高いため、果物や野菜の多くは、地元で採れたものを生で食するのが良いのです。多くのスーパーマーケットで売られている食品のほとんどがそうですが、収穫から数週間経過すると、得られる効果は少なくなります。
ザクロは、関節リウマチの痛みや炎症に一定の効果を示しますが、これらの症状には、もっと根本的に対処しなければならない要素がある点をお伝えしたいと思います。私がお勧めする関節リウマチの治療法により、多くの患者さんが緩解にいたりました。中でも劇的に効果があったのは食生活の改善です。
私の治療法で、食生活の改善は、非常に重要なポイントとなっています。関節リウマチの治療の要といっても過言ではありません。
次のような内容で食事を改善していきます。
これらの原則に従うだけで、慢性的な炎症による様々な症状を劇的に改善することができます。
関節リウマチに効果のあるサプリメントをご紹介します。
関節リウマチの新しい治療として私がお勧めしたいのは、低用量ナルトレキソン療法です。安価で毒性も少なく、多くの医者が危険性の高い関節炎の薬剤を患者に処方しなくて良くなったと報告しています。
関節リウマチに処方される薬は、危険性の高い薬剤の一つです。激痛や腫脹を抑える免疫抑制剤や抗がん剤と共にプレドニゾンを高用量で投与するのが一般的です。
低用量ナルトレキソン療法は、これらの劇薬には該当しません。
ナルトレキソン(ジェネリック名)は、薬理活性を持つオピオイド拮抗剤であり、薬物やアルコール依存症に50mgから300mg処方されるのが一般的です。FDAの承認を受けて20年以上経過している薬剤です。研究者グループは、低用量(3-4.5mg)の投与により、ナルトレキソンに免疫抑制作用があること発見しました。これにより、関節リウマチ、多発性硬化症(MS)、パーキンソン病、線維筋痛症、クローン病など、様々な自己免疫性疾患への応用の可能性が出てきたのです。
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