Dr. Mercolaより
夏の初めのこと、シンシナティに住む女性が、息子が間違って置き忘れたWalmartの「Great Value」ブランドのアイスサンドが、気温27度の屋外で12時間放置されていたのに溶けていないことを発見しました。
見たところ溶けていないこのアイスサンドに、当然のことながら驚いた彼女は、実験のために同じことを繰り返しましたが、結果は同じでした。他のブランドのアイスクリームは完全に溶けたのに、Walmartのアイスクリームは不気味なまでに変わらぬ姿でした。彼女は地元のニュース番組に連絡しました。番組側が同様の実験を行った記録ビデオが上記の動画です。
Walmartの「Great Value」ブランドのアイスサンドを、気温27度の晴れた日に、屋外で1時間15分放置しても溶けずに形をとどめています。その隣では、別ブランドのバニラアイスクリームがたった30分でスープ状になっています。
Walmart広報担当者のNewsdayに対する回答は、アイスサンドに含まれるクリームの量が原因で溶けにくいのではないかという内容でした。広報担当者によると、WalmartのGreat Valueブランドのアイスサンドのようにクリームの含有量が多いと、溶けるのに時間がかかるということです。
このアイスサンドが、他のブランドのアイスクリームと比較してどの程度多くクリーム分を含むのかはわかっていませんが、ガム質やコーンシロップなど、溶けないという奇妙な性質のもとである多数の添加物について言及しなかったことからも疑わしいところです。
このような非食品原料が、食品の保形を目的とした安定剤(Häagen-Dazsのような高級ブランド製品では使われていません)として使われています。
WalmartのGreat Valueバニラアイスサンドの原材料の一覧をご覧ください。言いたいことがおわかりいただけると思います。
アイスクリーム(牛乳、生クリーム、砂糖、ホェイ、コーンシロップ、モノグリセリドおよびジグリセリドを1%未満、バニラエッセンス、グアーガム、硫酸カルシウム、ローカストビーンガム、セルロースガム、カラギーナン、香料、着色料としてアナトー) ウェハース(小麦粉、砂糖、大豆油、パーム油、ココア、デキストロース、カラメル色素、コーン・シロップ、高フルクトースコーンシロップ、トウモロコシ粉、加工でん粉、塩、ダイズレシチン、重曹、香料)
アイスクリーム(牛乳、生クリーム、砂糖、ホェイ、コーンシロップ、モノグリセリドおよびジグリセリドを1%未満、バニラエッセンス、グアーガム、硫酸カルシウム、ローカストビーンガム、セルロースガム、カラギーナン、香料、着色料としてアナトー)
ウェハース(小麦粉、砂糖、大豆油、パーム油、ココア、デキストロース、カラメル色素、コーン・シロップ、高フルクトースコーンシロップ、トウモロコシ粉、加工でん粉、塩、ダイズレシチン、重曹、香料)
奇妙なことに、バージニア工科大学教授で食品科学者であるSean O’Keefe氏は、生クリームを多く含むアイスクリームがどうなるかについて正反対の事実を述べています。Walmart広報担当者の説明とは異なり、生クリーム分の多いアイスクリームは、むしろ速く溶けるというのです。Pittsburgh Post-Gazetteも報じているとおり、低脂肪または無脂肪のアイスクリームは溶けにくいということになります。
「アイスクリームに含まれる水分が多いほど溶ける際には多くのエネルギーが必要となります。また、低脂肪のアイスクリームには、撹拌して空気を混ぜ込んでおり、より長い時間、形を保つことができます。
真夏日にも溶けないアイスサンドは、何かがおかしい、自然に反する(文字通り)と感じさせられます。同じく何かがおかしい食品として、10年以上もカウンターの上に放置されたまま腐ることのないハンバーガーがあります。
健康教育者であり栄養コンサルタントであるKaren Hanrahan氏は、McDonaldのハンバーガーを1996年から保管しています(写真左側)。ご覧のとおり、この写真が撮影されたのは2010年ですが、この時点ですでに10年以上経過しているにもかかわらず、右側の作りたてのハンバーガーと変わらない姿を保っています。
防腐処理を施したかのようなミートパティの保存具合は、歴史をとおして使われてきた天然の保存料であるナトリウム(塩)が過剰に使われていることを示します。パティは薄く、水分を失いやすいため、カビや菌が繁殖する前に、完全に乾燥してしまうのです。
パンについてはどうでしょうか?カビの形跡すらない状態で何年も変わらないパンとは、いったいどんなパンなのでしょうか。私が考える答えは、本来のパンとはそもそも異なる、「見た目だけはパン」である混ぜ物だという答えです。McDonaldのハンバーガーに使われているパンの原料をご紹介しましょう。
栄養強化小麦粉(漂白小麦粉、発芽大麦粉、ナイアシン、還元鉄、硝酸チアミン、リボフラビン、葉酸)、水、高フルクトースコーンシロップおよび/または砂糖、イースト菌、大豆油および/またはキャノーラ油、2%未満(塩、小麦グルテン、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、生地改良剤。) (次の1種類以上を含む。ステアロイル乳酸ナトリウム、DATEM、アスコルビン酸、アゾジカルボンアミド、モノグリセリドおよびジグリセリド、エトキシル化モノグリセリド、第一リン酸カルシウム、酵素、グアーガム、過酸化カルシウム)、ソルビン酸(保存料)、プロピオン酸カルシウムおよび/またはプロピオン酸ナトリウム(保存料)、大豆レシチン。
栄養強化小麦粉(漂白小麦粉、発芽大麦粉、ナイアシン、還元鉄、硝酸チアミン、リボフラビン、葉酸)、水、高フルクトースコーンシロップおよび/または砂糖、イースト菌、大豆油および/またはキャノーラ油、2%未満(塩、小麦グルテン、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、生地改良剤。)
(次の1種類以上を含む。ステアロイル乳酸ナトリウム、DATEM、アスコルビン酸、アゾジカルボンアミド、モノグリセリドおよびジグリセリド、エトキシル化モノグリセリド、第一リン酸カルシウム、酵素、グアーガム、過酸化カルシウム)、ソルビン酸(保存料)、プロピオン酸カルシウムおよび/またはプロピオン酸ナトリウム(保存料)、大豆レシチン。
本物のパンの材料は、イースト菌、小麦粉、卵、バター、ミルク/水などで、片手で数えられる数に収まります。McDonaldで使われているパンはというと、石膏と同じである硫酸カルシウム、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウムなど、消化器系に刺激を与え、めまい、吐き気、下痢などの原因となるものです。
Walmartのアイスクリームは、アイスクリームという商品名で販売するには乳脂肪分を10%は含む必要があります。また、添加物については、食品ではないと考えられる物であってもいくら使っても良いことになっています。本物のアイスクリームの原材料は、牛乳、砂糖、生クリーム、バニラビーンなどに限られており、Walmartのアイスクリームとは似ても似つかない原料です。これまで食べたことのないようなアイスクリームを食べたかったら、生乳を使ったホームメードがお勧めです。食べ過ぎなければ比較的健康に良いおやつです(日光にあてたら、もちろん溶けてしまいますよ)。
Walmartは、健康でいたいならば食品を買ってはいけない場所の第1位です。もちろん、Walmartにも健康に良い食品はあると思いますが、取扱商品のほとんどが加工食品です。Walmartのスーパーが肥満と関連付けられることが多いのはこのためでしょう。人口10万人に対し、Walmart Supercenterを1店舗増やすと、BMIの平均が0.24ポイント、肥満率が2.3%上昇することがわかっています。
研究者グループは、Wal-Mart Supercenterの食品の値段が下がると、食品を消費することの機会費用は減少し、運動の機会費用が増加するため肥満率が上昇すると仮説を立てています。また、Walmartがオーガニック商品の取り扱いをはじめて以来、商品が粗悪だったため非難されることとなりました。集中家畜飼養施設(CAFO)で育てられた動物、中国からの輸入品、小規模の国内有機農場産であるかのように誘導したことなどが原因です。
オーガニックではない製品がオーガニックかのように記載された店内の表示も問題となりました。さらに悪いのは、Walmartの主力商品が、様々な加工がされたジャンクフードである点です。溶けないアイスクリームサンドが、乳製品のなかで人気の商品であることを広報担当者も述べています。加工食品には、食品とは言いがたい様々な合成物質が含まれています。次に例を示します。
食品製造業者は、食品添加物は安全であると主張しますが、研究の結果は反対の内容です。たとえば、保存料はガン、アレルギーなどをはじめ、様々な症状との関連性を指摘されています。また、加工食品では、加工工程で失われ食品本来の栄養素を、人工的に合成ビタミンやミネラルとして添加し直している場合があります。
これらの合成物質は体をだますことはできません。ホールフードを食することで得られる栄養の相乗効果は得られないのです。それどころか、多くの加工食品には、体内ですぐに糖分に変わってしまう精製炭水化物が含まれています。これらは、血中のインスリン、レプチンの濃度をすぐに上昇させ、ます。その抵抗性を引き起こします。インスリン抵抗性は多くの慢性疾患や体重増加などをはじめとする、あらゆる症状の原因となります。
人類は、野菜、肉、卵、果物、その他のホールフードを食べて、数世紀にわたって繁栄してきました。加工食品はごく最近の発明です。大手加工食品会社の役員や科学者の多くは、体に悪いという理由で、自社の加工食品を食べません。このことからも、加工食品ではなくホールフードを食べるように心がけることが重要であることが明らかです。
予算を気にしてWalmartで買い物をしているなら、それは誤解です。調理済みの加工食品の方が材料を購入して調理するより安いという考えは誤っています。だまされないでください。新鮮な食材と、加工され死んでしまった食品の栄養価や、健康に与える影響を比較すれば、新鮮な食材を食べて健康でいられれば高い買い物ではないことは明らかです。健康に良い食品の中にも、1食分が1ドル以下の買い求めやすい物があります。
健康を維持するには、食費の90%をホールフードに使いましょう。残りの10%は加工食品でもかまいません(残念なことに、多くのアメリカ人はこの比率が反対の状態です)。これにはいくつか対策が必要です。予算が厳しい人は必見ですよ。
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