Dr. Mercolaより
動物性オメガ3脂肪酸(EPAやDHAなど)を摂取するには、魚が最適であると考えられてきましたが、海洋汚染が進み、この貴重な栄養源は、健康な脂肪源とは位置づけにくくなってきています。
しかしまだ例外はあり、どの魚なら汚染が少ないかを理解することが重要なポイントです。
興味深いことに、幸い、有害物質の蓄積が最低限におさえられている魚については、今でも脂肪や抗酸化物質を摂取できる最適な食品となりえます。つまり、賢く選ぶことによって、魚中心の食事の有効性が、汚染物質によるリスクをしのぎます。
Vital Choice Wild Seafood and Organicsの創設者で、社長のRandy Hartnell氏とのインタビューについてご紹介します。私個人は同社の紅鮭の大ファンで、時々外食時に魚料理を食する場合を除いて、Vital Choice の鮭は、唯一口にする魚です。というのも、あとで説明しますが、とある理由で汚染が低く、他の種類の鮭や、他のどの魚類よりも栄養面でもはるかに優れているとされているからです。
2001年に、環境に配慮した漁法で、重金属の汚染が特に低いとされる天然の鮭を扱う水産会社を創業する以前は、Hartnell氏は、20年以上もの間、漁師として生計をたてていました。
彼が漁師からサプライヤーの方に転向した理由は、養殖の鮭が市場に爆発的に出回るようになり、天然鮭は市場から追い出されてしまったからです。人々は養殖と天然の違いを理解しておらず、しかも養殖の鮭の方が安価だった(今でもそうです)のです。
「落胆の中、私は友人と飛び出し、ただ国中を旅しはじめました。Whole Foods MarketやWild Oatsのような食品スーパーに行き、店の前でグリルセットを設置し、天然の鮭を料理しました。そしていかに天然の鮭の素晴らしさ、養殖より優れている点を人々に伝えていきました。 とHartnell 氏は語ります。 「人々の反応は手応えのあるものばかりでした。人々はみな、『うん、これは美味しい!でも普段ここには置いてないですね。どこに行ったら買えます?』と、よく尋ねられました。その度に『すみません、わかりません。』というしかありませんでした。そしてある日、ひらめいたのです。そしてこういいました、『私が手配しましょう。そしてあなたにお送りします。』」
「落胆の中、私は友人と飛び出し、ただ国中を旅しはじめました。Whole Foods MarketやWild Oatsのような食品スーパーに行き、店の前でグリルセットを設置し、天然の鮭を料理しました。そしていかに天然の鮭の素晴らしさ、養殖より優れている点を人々に伝えていきました。 とHartnell 氏は語ります。
「人々の反応は手応えのあるものばかりでした。人々はみな、『うん、これは美味しい!でも普段ここには置いてないですね。どこに行ったら買えます?』と、よく尋ねられました。その度に『すみません、わかりません。』というしかありませんでした。そしてある日、ひらめいたのです。そしてこういいました、『私が手配しましょう。そしてあなたにお送りします。』」
その後の話はご存じのとおりです。「最高品質の天然アラスカ鮭をあなたの家の玄関先までお届けします。」これが彼の現在の事業です。詳細はこちら、VitalChoice.comでご覧ください。
天然鮭と養殖鮭の違いは大きく3つ挙げられますが、それぞれどのように育ったかをベースに見ていくと、安価な養殖鮭が賢明な選択ではない理由がよくわかります。
鮭がベジタリアンであるという側面も注目すべき点です。肉食の鮭も存在しますが、天然の紅鮭は、ベジタリアンです。天然鮭はおもに、オキアミ、プランクトン、海藻などを食べ、ライフサイクルを終えようとするタイミングで捕獲されます。漁場に入ってくるときには、自然環境中でのライフサイクルの95%を終えた状態なのです。命を終える直前に、産卵のために川を遡上し、死ぬ時を迎えるか、人間に捕獲される、またはその他の動物に捕食されます。
残念なことに、不正表示の鮭が多く売られています。Hartnell氏によると、天然物と記載のある魚の70-80%は養殖魚であることを発見した研究が複数存在するそうです。これはレストランで提供される鮭も該当します。天然とメニューに記載されていても、実際は90-95%が養殖魚です。次に示す項目で鮭がアラスカ産かどうかを確認することができます。
世界の大部分の主要な水路は、水銀、重金属およびダイオキシン、PCB、各種の農薬など、環境中に蓄積する化学物質に汚染されています。このような理由から、オメガ3脂肪酸を魚から摂取することはもはやお勧めしません。しかし、これには2点の例外があります。
一つは、産地に偽りの無い天然のアラスカ紅鮭の場合です。その栄養価は汚染のリスクを上回ると考えています。約3年という短い鮭のライフサイクルを考慮すると、紅鮭の体内に高い濃度の水銀やその他の有害物質を蓄積しているリスクは低いと考えられます。さらに、有害物質の生体内蓄積についても、鮭は他の魚を餌にしないため、リスクは低いです。
私は、魚を食べる場合はいつも、クロレラの錠剤をひとつかみ飲むことにしています。クロレラは、水銀と結合する作用があり、魚と一緒に摂取することで、水銀を体内に吸収せず、便として排泄することが可能です。
2つめの例外は、ライフサイクルの短い小魚です。含有している脂肪を考慮した場合にもより良い選択といます。汚染のリスクが低く、栄養価は高いと、良いことずくめです。おおよその目安として、食物連鎖の下位に位置する魚は汚染度は低くなります。リスクの少ない魚をご紹介しましょう。
サイズの大きな魚は寿命も長く、汚染度は高いため避けた方が良いでしょう。
魚肉に含まれるセレニウム(解毒作用を助ける)などの栄養素がメチル水銀に対抗する効果があると信じられてきましたが、最新の研究報告によると、この仮説は間違いである可能性が出てきました。あるフランスの研究チームは、魚肉から摂取した水銀が他の食品から摂取した水銀と比較して毒性が低いかどうか、魚肉に含まれる栄養素が、魚肉に含まれる水銀の影響をおさえることができるのかどうかについて調査しました。この実験では、マウスに次のどれかが与えられました。
この3種類の餌は、水銀とセレニウムの濃度だけが異なっていました。興味深いことに、魚由来のメチル水銀を含んでいた餌を食べたマウスに実験開始後58日で、有意な異常行動が見られました。著者は述べています。
「この実験で使われた、水銀を含む2種類の餌の相違点は、水銀が塩化メチル水銀の付加によるものであったか、魚由来のものであったかという点です。メチル水銀を含む餌と、魚由来の水銀を含む餌との差は、含まれる水銀の化学種の違いや、魚の体内に含まれる高度不飽和脂肪酸(PUFA)、セレニウムなどの働きによると考えられます。 高度不飽和脂肪酸(PUFA)やセレニウムなどの栄養素に、メチル水銀に対抗する作用があるのであれば、魚由来の餌を食べたマウスにはメチル水銀を含む餌を食べた場合よりも影響が少なくても良いはずです。しかし、現在の研究では、魚由来の餌を与えられたマウスには、対照群、メチル水銀を含む餌を食べたグループと比較して異常行動が見られています。また、脳内の水銀濃度を比較してみると、両者に差は無く、魚由来の水銀を含む餌を食べたグループでは、線条体の水銀の量が少ないことがわかりました。 このため、水銀の化学種の差によって、Y字迷路における認知機能や、オープンフィールドでの運動活性に差が出ることが説明づけられます。
「この実験で使われた、水銀を含む2種類の餌の相違点は、水銀が塩化メチル水銀の付加によるものであったか、魚由来のものであったかという点です。メチル水銀を含む餌と、魚由来の水銀を含む餌との差は、含まれる水銀の化学種の違いや、魚の体内に含まれる高度不飽和脂肪酸(PUFA)、セレニウムなどの働きによると考えられます。
高度不飽和脂肪酸(PUFA)やセレニウムなどの栄養素に、メチル水銀に対抗する作用があるのであれば、魚由来の餌を食べたマウスにはメチル水銀を含む餌を食べた場合よりも影響が少なくても良いはずです。しかし、現在の研究では、魚由来の餌を与えられたマウスには、対照群、メチル水銀を含む餌を食べたグループと比較して異常行動が見られています。また、脳内の水銀濃度を比較してみると、両者に差は無く、魚由来の水銀を含む餌を食べたグループでは、線条体の水銀の量が少ないことがわかりました。
このため、水銀の化学種の差によって、Y字迷路における認知機能や、オープンフィールドでの運動活性に差が出ることが説明づけられます。
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