Dr. Mercolaより
明らかなガンのリスクを家庭から排除するために重要なステップが7つあります。
ラドン、焦げ付き防止コーティングを施したフライパンや鍋類、有害な原料を使用したメイクやパーソナルケア製品、BPAコーティングの缶詰やプラスチック容器、清掃用品や消臭剤、有害な建材や備品、家庭用クリーナー、一般的な殺虫剤や除草剤を探して、除去してください。
ラドンとは、無味無臭、無色のガスで、地中のウラニウムが崩壊する際自然発生します。目に見えず、臭いもしませんが、ラドンは家屋の基礎のひび、井戸水、建材、その他の様々な経路から侵入し、空気を汚染します。
ラドンは放射性の発ガン性物質で、肺がんの死亡者数のうち、ラドンへの曝露による死者は、たばこについで全米第2位の要因とされています。
築年数、地下室の有無、断熱性の良し悪しに関わらず、どんな家でも、ラドンの問題はつきまといます。アメリカ合衆国環境保護庁(EPA)は、15件に1件の家屋でラドン濃度が高すぎる状態にあると推定しています。ラドン濃度は、一般にリットル当たりピコキュリー(pCi/L)で表します。屋外の空気中では約0.4 pCi/Lに対し、屋内でのラドンの濃度はおよそ、1.3 pCi/Lです。連邦議会の定める長期目標値は、屋内のラドン濃度は屋外のラドン濃度と同等であるべきとしており、EPAは、屋内濃度が4 pCi/Lを越えた場合にのみ何らかの対策をとるべきであると推奨しています。
だからといって、4 pCi/Lが安全な値というわけではありません。放射性物質に、安全と言い切れる濃度は存在しないのです。EPAも、濃度が低くても健康被害のリスクが全くないとは言い切れないため、屋内でのラドンの濃度が4 pCi/L以下であっても、さらに低い濃度にするための対策が望まれるとしています。
ラドンの測定と対処
屋内でのラドン濃度が高い場合は、すぐに有資格のラドン技師に相談して対策をしてもらいましょう。有資格のラドン技師を探すには、次の2つの民間団体があります。
ラドン濃度を減らすための対策にかかる費用は家の設計や、対策の内容によって異なります。およそ、$800から$2,500の範囲内で、平均$1,200程度とお考えください。低減システムの導入により、99%もラドン濃度を減らすことができます。ラドン濃度を減らすには、多くのバリエーションがあります。
アメリカで市販されているキッチン用品の約70%が焦げ付き防止コーティングを施したもので、PFOA(ペルフルオロオクタン酸)やペルフルオロ化合物(PFC)を含みます。これらは、耐油の食品包装や布の防汚加工に使用されています。呼び名は様々ありますが、「焦げ付き防止」、「しみ/油に強い」という製品には何らかのフッ素加工コーティングがされており、避けた方が良い製品です。
焦げ付き防止コーティングのフライパンを温めると、コーティングが分解してキッチンに有害なガスを排出するという事実はすでに十分に裏付けられています。フライパンが摂氏360度に達すると(加熱時間は約3-5分間)、最低でも6種類の有毒ガスが発生します。
ペルフルオロ化合物(PFC)を含む製品を使わないようにすることで、曝露を抑えることができます。避けたい製品は次のとおりです。
焦げ付き防止コーティングのキッチン用品(陶器やガラス製のものを使うこと)
電子レンジで温めるポップコーン
油がしみにくい包装(紙や厚紙のものも含む)
防汚加工の服
難燃加工の製品、PFCを含む製品
難燃加工のカーペット、防汚コーティング材
メイクアップ製品を毎日使用する女性は、年間に2.3 kgの有害な化学物質を体内に吸収すると言われます。化学物質を肌にのせることは、飲み込むよりもはるかに体に悪いことです。食べた場合には、酵素や唾液、または胃袋で分解されて体の外に排泄されます。化学物質を肌にのせた場合は、直接吸収されて血流内に入ってしまいます。フィルタの役目を果たすものは何もありません。化粧品に含まれる有害な化学物質はほとんど直接内臓に届いてしまうのです。
全てを記載することはできませんが、避けた方が良い化学物質のうち良く知られているものを紹介します。
ラウリル硫酸ナトリウム
ムスク類
水銀
パラベン
1,4-ジオキサン
鉛
フタル酸類、フタル酸ジブチル(DBP)、フタル酸ジメチル(DMP)、フタル酸ジエチル(DEP)など
鉱物油、パラフィン、ワセリン
ナノ粒子
抗菌薬
ハイドロキノン
ホルムアルデヒド
ホルムアルデヒドや1、4-ジオキサンは、そのままの名称で記載されていません。これらを避けるためには、記載方法を知っておく必要があります。
ホルムアルデヒドと共に使われることの多い原材料
1,4-ジオキサンを避けるために気をつけたい原材料(副産物として1,4-ジオキサンを生成する)
クオタニウム-15
ステアリン酸PEG-100
DMDMヒダントイン
ラウレス硫酸ナトリウム
イミダゾリジニル尿素
マイレス硫酸ナトリウム
ジアゾリジニル尿素
ポリエチレン
セテアレス-20
細菌では、より自然な成分の化粧品も増えてきています。パーソナルケア製品に関しては、「口に入れるのを躊躇するものを、肌につけるのはやめましょう。」というルールを是非守ってください。USDA認定のオーガニック100%のステッカーがある製品を選びましょう。
ビスフェノールA(BPA)は、プラスチック容器や缶詰の内側など食品の包装に使用されている成分ですが、実は200以上の研究報告で、BPAは人体に有害であると言われています。BPAは非常に広く使われており、検査した95%の人の体内で、危険とされる濃度のBPAが検出されました。
BPAを避けるには、缶詰の食品を食べないことが最も効果的です。ハーバード公衆衛生大学院(Harvard School of Public Health)の最新の研究では、缶詰食品/飲料により、たったの5日間で、BPAの濃度が、1000%に達するという驚くべき報告がなされています。この最新の結果を考慮すると、缶詰食品は、プラスチック製品よりもBPA濃度を上げる原因となっている可能性があると研究の責任者は述べています。
赤ちゃんの食器やほ乳瓶はガラス製のものを使うこと。
携帯用のコーヒーマグは、プラスチック製や発泡スチロールを使ったものではなく、ガラス、陶器、ステンレス製のものにすること。
プラスチックのカップや皿類をやめて、ガラスや他の素材のものにすること。
ラップ類を使わない(ラップした食品を電子レンジで温めるのはもってのほか)。
赤ちゃんの玩具はプラスチックのものを避け、天然の布製のものにすること。
プラスチック製品を使うのであれば、古いもの、傷のあるものは捨てること。ディッシュウォッシャーで洗わないこと。化学物質がしみ出てくるのできつい洗剤を使わないこと。
食品や飲料の保管はガラス素材の容器でおこなうこと。
プラスチックボトルの水は飲まないこと。逆浸透膜フィルタで濾過したものを自分で用意するのが一番良い。
電子レンジを使うなら、プラスチック容器を使わないこと。
歯科用シーラントを添付する際は、BPAが含まれていないか医師に確認してもらうこと。
食品や飲料用にプラスチック容器を使う場合は、リサイクルマークが7番のものは避けてください。BPAを含んでいる可能性があります。リサイクルマークが1番、2番、4番はBPAを含んでいません(使用を避け、ガラス製品に替えた方が良い他の無味の化学物質を含む可能性があります)。
カビ取り剤や消臭剤は、乳ガンの発症との強い関連性が指摘されています。 避けた方が良いとされる化学物質は次のとおりです。
合成ムスク
フタル酸
1,4-ジクロロベンゼン
テルペン
ベンゼン
スチレン
フェノール
ノニルフェノールエトキシレート (NPEs)
石油系溶剤
ブチルセロソルブ
トリクロサン(殺菌剤)
掃除が必要なときに一番良い無害な殺菌剤は、一般的な石けん水 です。手洗いにも、体にも、家中のお掃除に使えます。キッチンカウンターやまな板、浴室など、何にでも使える洗剤は、3%の過酸化水素とお酢 です。家庭内にあるもので手作りした天然成分の掃除用品でも十分に家を清潔に保つことができます。
家に使われている建材は、様々な有害な化学物質への曝露の根源となっているかもしれません。プレス加工された木材が放出するホルムアルデヒドや、カーペットや塗料から出る揮発性有機化合物などはほんの一例です。家具にも有害な化学物質が使われているかもしれません。
この25年間で塗料は有毒なものが少なくなりましたが、揮発性有機化合物、ホルムアルデヒド、ベンゼンなど、有害な気体を発生する塗料が多くあります。これらの有毒物質を含む気体は、塗布後、約30日間発生し続けます。その後約1年間は、少量の成分が発生し続けるため、塗料を使用した場所では、換気を良くしておくことが重要です。他にも危険性が高いのが、鉛含有塗料です。1978年以前の建物に使われています。塗装がはがれ落ちるときに有害な鉛を含む粒子を吸い込んでしまう危険性があります。
細菌では、高品質の無害な塗料が多くなってきており、低揮発性有機化合物、低VOC塗料として知られています。有害物質への曝露を抑えるために、カーペットの素材にも注意しましょう。無害なものには、ウール製のものがあります。また、無垢材や竹などの無害な素材も検討しましょう。家具の場合に考えられる危険な素材は、難燃素材です。ポリ臭化ジフェニルエーテル(PBDE)と呼ばれます。この物質は、次のような製品に使われています。
研究の結果、PBDEは、ネズミにおいて学習能力や記憶力に影響を与え、精子数の減少や甲状腺の機能低下などに関連があると指摘されています。別の動物実験では、確証は得られていないながらも、PBDEが人間において発ガン性を示す可能性があるとされています。
殺虫剤や除草剤は発ガン性があるとされていますが、購入する食品や、自家製の作物にも含まれています。
クロルデン
ヘプタクロル
テトラクロルビンホス
カルバリル
プロポクスル
リンデン
ジクロルボス
ホスメット
ペルメトリン
一番良いのは、なんと言っても、オーガニックの農作物やオーガニックで牧草を飼料にして育てられた動物から得られた製品、自家製のオーガニック、または無害な農法で育った作物です。
伝統的な方法で育てられた果物や野菜は、許容範囲を超える残留農薬に汚染されているということはよく知られています。これは、動物性の製品でも同じことです。集中家畜飼養施設(CAFO)で育てられた動物は、農薬を多く使った飼料を食べて育ち、有害物質は動物が生きている間、肉や脂肪に蓄積されていきます。工場式農場で生産された肉を食べると言うことは、蓄積された農薬を口にするということです。
そのような食品は、是非オーガニックのものを選ぶようにしたいものです。発酵食品はここでも役に立ちます。発酵食品に含まれる有効な菌が、有機リン系殺虫剤を無毒化すると言われています。
最後に、もう一つ、自家菜園には、合成の農薬は使わないようにしましょう。昆虫の忌避剤、のみ取りシャンプー、ペット用スプレーなども、合成のものは使わないでください。天然成分のもので安全で効果が高く、ほとんどの害虫の問題に対応できるものがあります。
例えば、ホウ酸化合物は、ゴキブリや蟻の対策として非常に効果があります。戸棚の中の隅や、戸棚の裏などにまいておきましょう。害虫が足に着けて巣に持ち帰り、他の虫を殺してくれます。ホウ酸は動物には無害で、殺虫効果があります。また、多くの害虫に効果がある自家菜園でのスプレー剤として、すり下ろしニンニク、カイエンペッパー、西洋わさびを混ぜたものを使いましょう。少量を1ガロンの瓶にいれ、1-2日ほど置きます。時々振ってかき混ぜてください。できあがったものを少量、数枚の葉にかけて、葉が焼けてしまうほど濃くないか確かめてから全体に使いましょう。
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