Dr. Mercolaより
筋肉トレーニングは、あらゆる包括的なフィットネスプログラムにおいて欠かせない要素であり、性別年齢を問わず子供から、高齢の方にも推奨されています。Superslow™の最年少認定インストラクターの Skyler Tanner 氏は、激しいエクササイズをおこなう際の、安全面、効果と効率を最大限にする方法について意見を述べています。
残念なことに、エクササイズのプランに筋肉トレーニングを盛り込む人は多くありません。筋肉を付けたくはないので必要ないと思っているのです。
抵抗トレーニングで筋肉を強化すると、余分な脂肪を減らす、骨の強度を保つ、加齢による筋肉の減少を予防するなどの効果があります。
抵抗トレーニングの強度により、分子レベル、酵素、ホルモン、化学物質など体内に有益な変化をもたらし、運動不足になりがちな生活習慣が原因で起こる病気の進行を抑えます(消えることも多い)。
このような理由から、糖尿病や心臓病、骨の劣化(骨粗鬆症)、可動域の制限、あらゆる痛みを予防したい人にはウェイトトレーニングは欠かせないのです。
Tanner氏によると、老化のバイオマーカーは、「老化の決定因子は10種類存在し、コントロールが可能である。それらの決定因子によって身体年齢が決まる。」と述べています。決定因子をご紹介します。すべてが筋肉トレーニングによって改善が可能です。
Tanner 氏は、筋肉トレーニングが心臓病患者にとって有益である理由を、次のように述べています。
「慢性のうっ血性心不全は、必要な量の血液を送ることができない状態です。(ある研究で)うっ血性心不全の患者にカテーテルを施した状態でレッグプレスでのエクササイズをしてもらい、動作ごとの変化を測定しました。 その結果、強度の高いレッグプレス(1RMの80%以上)では、血管が開いて血流が良くなることがわかりました。 これは、閉じられた液圧システムである心臓が、ポンプ機能を発揮するためには、血液が戻ってくる必要があるからです。左心室(最大)によって血液が拍出されることでこの仕組みは機能します。血液は大静脈へ戻り、そこから右心室(肺に血液を送る)に血液を送ります。そこから肺静脈をとおって左心室に血液が送られ、血液は身体全体へと運ばれます。 左側が大きいのはこのためです。すぐそばの臓器とのやり取りではなく、身体全体へ血液を送る必要があるのです。 レッグプレスでは、スムーズに一定のリズムで足を曲げるため、筋肉の圧力で血管が収縮し、一回の反復で運ばれる血液の量が少なくて済みます。ジョギングの場合だと、短い反復運動の繰り返しですね。よりスムーズで力のいるレッグプレスでは、大量の血液を心臓に送り返すことができるので、より効果が高いのです。 脈が速くなりすぎず、動きがスムーズで一定であれば、血圧の変動の心配をしなくても良いのです。筋肉トレーニングで、若干の動脈硬化、血管拡張、血圧の降下が見られるのはこのためです。心臓のトラブルを抱えているみなさん、重めのレッグプレスを試してみましょう。心臓の調子が良くなりますよ。」
「慢性のうっ血性心不全は、必要な量の血液を送ることができない状態です。(ある研究で)うっ血性心不全の患者にカテーテルを施した状態でレッグプレスでのエクササイズをしてもらい、動作ごとの変化を測定しました。
その結果、強度の高いレッグプレス(1RMの80%以上)では、血管が開いて血流が良くなることがわかりました。
これは、閉じられた液圧システムである心臓が、ポンプ機能を発揮するためには、血液が戻ってくる必要があるからです。左心室(最大)によって血液が拍出されることでこの仕組みは機能します。血液は大静脈へ戻り、そこから右心室(肺に血液を送る)に血液を送ります。そこから肺静脈をとおって左心室に血液が送られ、血液は身体全体へと運ばれます。
左側が大きいのはこのためです。すぐそばの臓器とのやり取りではなく、身体全体へ血液を送る必要があるのです。
レッグプレスでは、スムーズに一定のリズムで足を曲げるため、筋肉の圧力で血管が収縮し、一回の反復で運ばれる血液の量が少なくて済みます。ジョギングの場合だと、短い反復運動の繰り返しですね。よりスムーズで力のいるレッグプレスでは、大量の血液を心臓に送り返すことができるので、より効果が高いのです。
脈が速くなりすぎず、動きがスムーズで一定であれば、血圧の変動の心配をしなくても良いのです。筋肉トレーニングで、若干の動脈硬化、血管拡張、血圧の降下が見られるのはこのためです。心臓のトラブルを抱えているみなさん、重めのレッグプレスを試してみましょう。心臓の調子が良くなりますよ。」
心血管系疾患を予防したい、リスクが高い、すでに診断が出ている場合、血糖値を平常に維持することが非常に重要です。血糖値を管理できれば、42 パーセントも心血管系疾患のリスクを減らすことができます。筋肉トレーニングは、血糖値のコントロールにも有益です。Tanner 氏は次のように述べています。
「筋肉トレーニングは、信じられないほど血糖(グルコース)を排出する効果があります。10回を2セットで5gのグルコース、つまり炭水化物を消費します。ウェイトを使った1回のワークアウトで、継続時間にもよりますが、35-60gの炭水化物を消費できます。心肺機能系のトレーニングのような、激しい消費とは異なります。 筋肉はそもそもグリコーゲンを失わないようにできており、超回復という機能を持っています。グリコーゲンが失われれば、前よりも多く貯めようとするのです。タンクが空の状態が続くと、さらにグルコースを貯めるためのスペースを作り続けます。 しかしこれには限界があります。81.5 kgの体重の人では1,200 g程の量です。これは、筋肉中に短期間のみ、完全にグリコーゲンが排出された場合のみに貯蔵できるグリコーゲンの最大量です。 これは、持久系競技のアスリートの最高値です。平均的な人では500 g程でしょう。もちろん、タンクを空にして貯める運動を繰り返せば、グルコースを貯めるためのスペースが増えていきます。そうすれば、消費先が確保されていますから、グルコースの値が異常値になることはありません。」
「筋肉トレーニングは、信じられないほど血糖(グルコース)を排出する効果があります。10回を2セットで5gのグルコース、つまり炭水化物を消費します。ウェイトを使った1回のワークアウトで、継続時間にもよりますが、35-60gの炭水化物を消費できます。心肺機能系のトレーニングのような、激しい消費とは異なります。
筋肉はそもそもグリコーゲンを失わないようにできており、超回復という機能を持っています。グリコーゲンが失われれば、前よりも多く貯めようとするのです。タンクが空の状態が続くと、さらにグルコースを貯めるためのスペースを作り続けます。
しかしこれには限界があります。81.5 kgの体重の人では1,200 g程の量です。これは、筋肉中に短期間のみ、完全にグリコーゲンが排出された場合のみに貯蔵できるグリコーゲンの最大量です。
これは、持久系競技のアスリートの最高値です。平均的な人では500 g程でしょう。もちろん、タンクを空にして貯める運動を繰り返せば、グルコースを貯めるためのスペースが増えていきます。そうすれば、消費先が確保されていますから、グルコースの値が異常値になることはありません。」
運動を始める時期は遅すぎることはありません。早くはじめて継続すればそれだけの効果があります。活動的な生活習慣は将来の健康のための投資と言えます。興味深いことに、筋肉トレーニングは遺伝子の発現に有益な効果をもたらすことがわかりました。老化の進行を抑えるだけでなく、筋肉トレーニングをおこなった高齢層の遺伝子発現には若返りの効果が見られました。Tanner氏は次のように述べています。
「高齢層の筋肉トレーニングは、酸化ストレスを減らし、179個の遺伝子の発現に若返りの変化が見られました。身体的には10歳の若返り効果です。もう一度言います。遺伝子が10歳若返ったのです。素晴らしいことですよね。
生物的には、老化そして死は、「時間の経過と共に起こる人間の構造と機能の変化で、病気や事故に起因しないもの」と定義されます。適切な環境下で、生化学、細胞、肉体的な事故を予防し回復さえできれば無限に生きることができるとTanner氏は考えています。
健康的な生活習慣がもたらす利益の大部分を占めるのは食生活(80パーセント)です。ですが、運動もまた健康的な食事と密接に関わる重要な要素です。 Tanner 氏は、運動、特に筋肉トレーニングは、その効果を倍増させることができると述べています
私も全くこの意見に賛成です。さらに良いのは、筋肉トレーニングよりも高強度インターバルトレーニングだと考えます。理想てきなのは、その両方を取り入れることです。
雑誌「Forbes の」最新の記事で、中高年のための筋肉トレーニングの効果について特集されました。この記事では、有酸素運動よりも筋肉トレーニングが重要であることが述べられています。 Tanner 氏もジョークで言っているとおり、いくら心臓が健康でも、椅子から立ち上がれる強い筋肉がなかったら意味がないですよね。「Forbes」では次のように述べられています。
「 30-35 歳以降、 70-75 歳に達するまでに、おおむね25%の筋力の低下が見られ、 90 歳に達する頃には筋力は50%低下します。 ウォーキングやマシンウォーキングなどの有酸素運動は筋肉のしなやかさ骨の強度、平衡感覚や姿勢を維持するには適していません。筋肉トレーニングや抵抗トレーニングを取り入れなければ、加齢とともに筋力と機能は衰えていく一方です。 筋肉トレーニングは、骨密度の低下を防ぐ効果があるという研究結果が出ています。他にも、筋肉トレーニングが骨を形成するという実験結果も出ています。骨に負荷をかける動作やエクササイズは、カルシウムの定着を促し骨形成細胞の働きを刺激します。
「 30-35 歳以降、 70-75 歳に達するまでに、おおむね25%の筋力の低下が見られ、 90 歳に達する頃には筋力は50%低下します。
ウォーキングやマシンウォーキングなどの有酸素運動は筋肉のしなやかさ骨の強度、平衡感覚や姿勢を維持するには適していません。筋肉トレーニングや抵抗トレーニングを取り入れなければ、加齢とともに筋力と機能は衰えていく一方です。
筋肉トレーニングは、骨密度の低下を防ぐ効果があるという研究結果が出ています。他にも、筋肉トレーニングが骨を形成するという実験結果も出ています。骨に負荷をかける動作やエクササイズは、カルシウムの定着を促し骨形成細胞の働きを刺激します。
ウェイトトレーニングは、骨粗鬆症に最も効果が高い方法だとされています。例えば、ウォーキングランジは、ウェイトを持たなくてもできて、股関節の骨密度を高める良い方法です。骨密度を高める薬の利用は最終手段にしてください。間違いなく長期にわたる害の方が利益よりも大きいです。
ここ数年の研究で、エクササイズに対する考え方ががらっと変わりました。伝統的な有酸素運動はエクササイズとしては効果が最も低いだけでなく、時間もかかり、非生産的だと言われるようになりました。ウォーキングマシンの上を歩いて費やした時間にかけた金額に対する対価は何も得られていないのです。
反対に、高強度インターバルトレーニングは、効果、効率ともに最も優れたエクササイズとして認められるようになりました。
フィットネス業界では、無酸素運動、有酸素運動、心血管系トレーニングなどの分類をしていますが、McGuff医師やPhil Campbell氏のような専門家は、心血管系に働きかけるためには、筋肉を使った機械的な運動が必要であると指摘しています。方法は個人の好みです。例えば、エリプティカルマシンやウェイトトレーニングの機械、ウェイトなどが考えられます。ウェイトトレーニングはただの筋肉トレーニングではなく、心血管系トレーニングなのです。
さらに理解を深めるために、心臓による2種類の代謝プロセスについてお話しましょう。
伝統的な筋肉トレーニングや心血管系エクササイズでは有酸素性のエネルギー代謝をおこないます。反対に、 Peak Fitness などの高強度インターバルトレーニングは、有酸素、無酸素の両方の代謝がおこなわれ、心血管系に必要な効果が得られます。
高強度インターバルトレーニングの効果は有酸素運動よりも高く、短時間で済みます。身体の仕組みに合った方法で運動ができているからです。 20 分ほどで終了です。ウォーキングマシンであれば、1時間はかかります。
また、ウェイトトレーニングは、高強度トレーニングにもなります。スピードを遅くすれば良いのです。Tanner氏の他に、Doug McGuff医師もまた、スーパースロー筋肉トレーニングを支持しています。スーパースロー筋肉トレーニングは、週に 1 回、 12 分間でかまいません。 Peak Fitness のスプリントを20分おこなった場合と同量の成長ホルモンが分泌されます。
重要なのは強度です。筋肉疲労が起こる強度でなくてはなりません。ご自身の体力に見合ったウェイトを選んでいれば、回数は 7-8 回が適当です。さらに、強度が上がれば、頻度は減らしてもかまいません。体力がある人ほど、頻度を減らしても効果を保ち続けることができます。
初心者の方で、まだ体力が十分でない場合、週に 3 回運動して、一度に負荷をかけすぎない様にしてください。体力が付いてきたら、一度のエクササイズでの負荷を上げてかまいません(できる限り限界まで)。強度が上がったら、頻度を減らして、身体が回復する期間を設けてください。
健康は、活動的な生活習慣にかかっています。新鮮なホールフードの食事を摂り、加工食品はできるだけ避けましょう。定期的な運動やストレスへの対処も重要です。このような、建康に必要な基本項目をおろそかにすると、建康を害したり、様々な病気に発展してしまいます。
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