Dr. Mercolaより
「オトナ思春期」なんていう呼び方もあるようですが、更年期は、多くの女性にとって切実な体の変調です。体のほてりや気分の浮き沈み、物忘れなどで生活に影響が出はじめたら、すぐに専門家に相談したいところです。でも「最新の」科学により、これまでの科学が間違っている、むしろ害がある、とわかったら?
科学がどうして、どのように間違った方向に進んできてしまったのかを理解し、そしてそれを踏まえてのシンプルなステップを実践することで生活にバランスを取り戻せます。
更年期は、子供を産める時期が終わったことを告げる自然のシグナルです。およそ50歳頃、自然と閉経に向かいますがこれは徐々に進行する変化です。
一方更年期は50歳になる前にも後にも訪れる可能性があり、しかも手術も更年期のきっかけとなります。
例えば、もし卵巣や子宮を摘出している場合、「前兆」の部分を省略していきなり更年期の本番が始まることもありえるのです。そのような場合、段階的な変化がないぶん症状は重くなりがちです。エストロゲンやプロゲステロンの分泌が一気に止まってしまうためです。
更年期によくみられる主な症状としては以下のようなものが挙げられます:
短期的、および長期的な対策で、これらの症状とうまくつきあっていきましょう。もっとも効果的な対策は、食事と運動を取り入れた予防的なアプローチです。更年期という言葉が使われ出してすでに75年は経過していますから驚くべきことではありませんね。
何世紀にもわたって続いてきた自然な姿に戻れば、あの不快な睡眠中の汗や体重増加も最小限に抑えることができるです。
すでに述べたように、更年期というのはエストロゲンやプロゲステロンが生成されなくなり、生理が止まるのに伴って起こります。そこで科学者たちは、このホルモンを充填することが症状の緩和につながるのではないかと考えました。
しかし、更年期は次のライフステージに進む際に起こる病気であり薬で直すべきものだ、とみなしていることに、このアプローチの問題点があります。さらに別の問題もあります。人工のホルモンは本物のホルモンのようには機能しなかったのです。
ホルモン充填の問題については、バイオアイデンティカルホルモンに関する「新しい」科学の情報と合わせて後ほど詳しく説明します。
長期的な対策の前にまず、今すぐシンプルに無理なく安心して行える症状緩和の方法として、以下のようなものが挙げられます。:
誰もが効き目はすぐに現れて欲しいと思いますよね。これだけで完璧にヘルシーな生活習慣を実践できるというわけではありませんが、更年期かどうかを簡単に確かめたいという方にお勧めの方法をご紹介します。また素早く症状緩和につながる「やるべきこと」も合わせてお伝えしますね。
まず、かかりつけの病院でFSH(卵胞刺激ホルモン)の血液検査を受けてください。卵巣が完全には機能していない、と下垂体が認識してFSH(卵胞刺激ホルモン)を分泌しているかどうかをこの検査で確かめます。もし手術などの理由で閉経が早まっている場合は、もちろん、FSHの分泌量が増加するのでこの検査を行う必要はありません。
FSH の値が高ければ高いほど、更年期である可能性が高くなります。また、プレ更年期はそれよりも数年早く始まります。1年間月経がない場合、すでに更年期後であるといえます。
食事と生活習慣を少し変えるだけで、更年期が劇的に変わります。特に「プレ更年期」の方にはお勧めです。
ある研究によると、緑茶は50歳未満の女性の乳がんのリスクを下げ、ある特定のポリフェノールはホルモン充填療法に近い効果があり、しかも副作用もないということも現在では明らかになっています。
ここに大豆が挙げられていないのはなぜ?とお気付きの方もいるかもしれませんが、発酵していない大豆は健康に害をもたらすのです。
他にもすでにご存知のような、絶対に避けるべきものもあります。精製炭水化物、砂糖、カフェイン、アルコールなどです。
先に述べた3つの要素を摂るようにしたら、このような食事療法も試してみてください:
これからの生活を支える健康習慣をすでにお持ちで、このページのウェブリンクをすでにご覧になった方は、このような長期対策に取り組んでみてはいかがでしょうか。
これまで科学的に基づき勧められてきたホルモン充填療法(HRT)は、実は危険なものであるという意見が圧倒的大多数を占めるようになってきました。現在では何が起こるかわからない、と警告されていて絶対に使用しない方が良い方法を次に挙げます。
さらに、長期服用を研究した結果、ホルモン充填療法は高血圧や膣からの不正出血など、さらに他の副作用も持つことが明らかになっています。何百万人もの女性がホルモン充填療法を止めた次の年、乳がんの件数が7%も下がるという劇的な減少を遂げました。
多くの女性がこれまでのエストロゲン充填療法を止めるのも当然のことといえますね。
最近、バイオアイデンティカルホルモン置換療法(BHRT)という方法が聞かれるようになり、あの有名なTV番組「オプラ・ウィンフリー・ショー」にも取り上げられて大きな話題となりました。
食事と生活習慣の改善が十分でない場合、バイオアイデンティカルホルモンが役に立つかもしれません。
しかし、FDA(米国食品薬品局)は最近、エストリオールを特に取り上げてバイオアイデンティカルホルモン置換療法をなんとか禁止しようとしています。一方、FDAは同時に自然成分による類似品の製造に向けて動いているのです。これは一体どういうことでしょうか。
バイオアイデンティカルは、人工ホルモンや、動物などの自然由来のものとは異なり、人間のホルモンと生物学的に同一の天然のホルモンです。
現在処方されているバイオアイデンティカルの80%はエストリオールです。バイオアイデンティカルは薬品ではなく天然のもので、地域薬局で入手できます。FDAはバイオアイデンティカルを処方する医師に新薬臨床試験開始届(IND)を提出するよう求めています。この書式は40ページにも及ぶ長さの、非常に手間のかかるもので、提出にも高額の費用がかかります。しかもFDAはバイオアイデンティカルについて副作用は認識していないと明言しています。
裏情報によるスクープエストリオールは何十年もの間、安全に使用されてきました。特に卵巣や子宮を摘出した方には効果的であると考えています。
バイオアイデンティカルに対する攻撃は、FDAが天然由来エストリオールの人工類似品の開発普及を進めようとしていることが背景にあるのです。何かが間違っています!
バイオアイデンティカルを投与する際、投与方法によって効果に差があることにご注意ください。
経口投与はもっとも悪い方法といえます。消化器系に属する肝臓で処理が行われてから血液の循環に乗るためです。そうではなく、肝臓を介さない方法が効果が高いといえます。
例えばホルモンクリームがそのような一般的方法の一つです。しかし、プロゲステロンは脂溶性なので、脂肪組織に蓄積され、体内のプロゲステロンが過多になってしまうおそれがあります。そして他のホルモンを阻害する可能性があります。また、クリームの場合、使用量を正確に測定することがほとんど不可能です。
これら2つの問題を同時に解決するのが舌下投与です。血管に直接届き、クリームのように組織に蓄積することもないからです。また1滴が約1mgであることから、投与分量もずっと簡単にわかります。
どれくらい摂取しているかを正確に知ることができるのです。また直接投与では、錠剤による投与の場合に必要な量に比べて、ホルモンは少なくて済む場合が多いようです。
エストリオールは天然成分なので特許の対象となりません。つまり大きな利益を得ることはないということです。
エストリオールを入手することがだんだん難しくなってきているのはごく自然なことだと思います。実際のところ、本物を装った金儲け主義の偽物は雨後の筍のように増えてきています。
オマコール(FDA認証済みの魚油由来オメガ3脂肪酸)、トリメスタ(自然のエストリオールの類似品、現在はロバーザと呼ばれる)や、FDA認証済みのプレスタラ(自然ホルモンDHEAの薬品バージョン)は、安く入手できる製品に対抗してじきに価格を下げるでしょう。これらの類似品はさらに危険であるという意見もあります。
例えば、経皮投与よりも子宮内膜ガンのリスクが非常に高いことで知られているにもかかわらず、トリメスタは経口投与されています。また、プレスタラは1日に200mg投与されますが、これは女性には多過ぎる量です。1日に50mgでも顔が毛深くなるなどの副作用が出る可能性があります。
更年期には他のライフステージと同様、簡単でナチュラルな方法がベストです。もちろん予防にまさる治療法はないので、プレ更年期のうちに食生活や生活習慣を良い方向に変えていくことが最善の薬といえます。
野菜や果物を多く扱う地元のスーパーに通って、しっかりと良いものを選んでください。
更年期がやって来る頃には、健康的な食生活でどんなライフステージにも対処できるようになっていることでしょう。
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