緑内障予防にしっかり効く6つの自然な方法


緑内障

早分かり -

  • 緑内障は、失明の原因の世界第二位を占めており、世界的に、視神経が損傷を受け、徐々に失明に発展する眼病に分類されています。緑内障は、初期の段階ではまったく自覚症状があらわれません。
  • 緑内障による失明の進行はとても遅く、「忍び寄る視力の泥棒」とさえ言われています。視力障害が出たときには、かなり病状は進んだ段階で、完治しない所まで進んでいる場合があります。
  • 今は目に問題がなくても、失明しないための予防策が必要です。緑内障の予防についてお話する前に、まず、多くの人が苦労している緑内障とはどんな病気なのかご紹介します。
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Dr. Mercolaより

緑内障は、失明の原因の世界第二位を占めており、世界的に、視神経が損傷を受け、徐々に失明に発展する眼病に分類されています。緑内障は、初期の段階ではまったく自覚症状があらわれません。

緑内障による失明の進行はとても遅く、「忍び寄る視力の泥棒」とさえ言われています。視力障害が出たときには、かなり病状は進んだ段階で、完治しない所まで進んでいる場合があります。

今は目に問題がなくても、失明しないための予防策が必要です。緑内障の予防についてお話する前に、まず、多くの人が苦労している緑内障とはどんな病気なのかご紹介します。

緑内障の原因は何?

緑内障の根本的な原因は、まだ解明されていません。眼圧が上がることで視神経が圧迫され、損傷に発展することがわかっています。眼圧は、眼球内を流れている液体である、房水の量によって左右されます。

健康な目では、防水は適宜排泄されますが、緑内障にかかると排泄作用がうまく機能しないため、防水がたまり、眼圧の上昇につながるのです。眼圧が上がった状態が続くと、神経細胞が死滅し、視力が低下することになります。

ごくまれではありますが、眼圧が正常でも緑内障を発症することがあります。正常とされる眼圧でも視神経が敏感に反応してしまう、アテローム性動脈硬化(動脈内への沈着物の蓄積)などによる眼球内での血流の悪化、その他の循環トラブル、なども緑内障の原因となるようです。

緑内障の中で最も多い慢性開放隅角緑内障では、まず周辺(横)視力に問題が起こります。緑内障の症状が進むと、トンネルビジョンという視野狭窄(真正面しか見えない)があらわれ、最終的には失明にいたります。症状の進行は非常に緩やかで、視力に影響が出ていることに気づいたときには、かなり進んだ症状になってしまっていることもあります。

緑内障の10%が急性閉塞隅角緑内障で、急激な眼圧の上昇が特徴で、次の症状を伴います。

  • 激しい眼の痛み
  • かすみ目
  • 突発の視野障害
  • 光の周囲に輪が見える
  • 目の充血
  • めまいや吐き気

急性閉塞隅角緑内障は、緊急治療が必要です。

なりやすいのはどんな人?

緑内障は誰にでも起こる病気ですが、次のリストに該当する場合、リスクが高いと言えます。

  • 人種特異性緑内障は、白色人種と比較してアフリカ系人種では罹患率が6-8倍である。メキシコ系、アジア系、日本人でも、リスクが高まっている。
  • 60歳以上:緑内障のリスクは、60歳以上で急激に上昇する。
  • 慢性病の有無:糖尿病、高血圧、心臓疾患、甲状腺機能不全症などもリスク要因である。
  • 遺伝的要因:血縁者の中に、緑内障を発症した人がいる。
  • 目の負傷歴、近視:網膜剥離、眼腫瘍、眼精疾患や手術、近視などもリスク要因である。
  • 副腎皮質ステロイド外用剤の使用:ステロイド系外用剤、特に点眼薬の長期連用。

緑内障の正しい診断のために

多くの眼科医が、まず空気圧による眼圧の検査をおこなうはずです。緑内障かどうかをきちんと診断してもらうためには、パキメータによる角膜厚の測定が必要となります。

パキメータは、比較的新しい技術で、角膜の厚さを測定する装置です。眼圧の目安としてより信頼性が高い方法だと言えるでしょう。空気圧による眼圧テストの結果は、角膜の厚さによって大きく左右されてしまうからです。

角膜が薄いと、空気圧による検査の結果が低めに出てしまい、緑内障を見逃す可能性があります。角膜が厚いと、空気圧による検査では、正常な眼圧にもかかわらず検査結果が高めに出てしまい、誤って緑内障であると診断されてしまう可能性があります。

眼圧を下げる方法~伝統医学の場合

伝統医学における緑内障の治療には、投薬や手術、またはその両方を用いるのが主流です。緑内障による眼圧を下げる目的で点眼薬を処方された場合、長期間の使用が前提ですので、次のように様々な副作用があります。

  • かすみ目
  • 呼吸困難
  • 物忘れ
  • 心拍数の低下
  • 焼けるようなまたはチクチクする痛み

手術の場合にも数々の重大なリスクを伴いますが、中でも白内障のリスクが高くなります。

眼圧を下げる方法~自然療法の場合

別の方法もあります。驚かれるかもしれませんが、血圧を下げるのに有効な生活習慣には、眼圧を下げる効果があるのです。この方法なら、緑内障の予防、治療ができる上に副作用の心配もありません。

まず試したい二つの項目はこちらです。

  1. インスリンの分泌を抑える:インスリンの分泌が増えると、血圧が上昇し、それに伴って眼圧も上がる可能性があります。この状態が続くと、インスリン抵抗性が生じます。インスリン抵抗性は、糖尿病や肥満、高血圧の人に多く見られ、眼圧の上昇に関係があるという研究結果が出ています。

    解決策としては、インスリンの分泌量を上げてしまう2大食品群である、糖類や穀物の摂取を控えることをお勧めします。ホールフードやオーガニックの穀物も、糖に分解されるのが早いため、避けてください。緑内障に悩んでいるまたは予防したい場合、糖類の他、次の食品を避けてください。
    • パン類
    • パスタ類
    • シリアル
    • じゃがいも
  2. 定期的な運動:インスリンの分泌を抑える最も効果的な方法の一つは運動です。定期的に有酸素運動、スプリント系、筋肉トレーニングなどを効果的に組み合わせた運動で、インスリンの分泌を抑え、いつまでも視力を保ちましょう。

他にもある!健康な視力を保つためのコツ

年齢を重ねても、クリアで悩みのない視力をキープするために色々な対策がありますが、さらに、こちらも習慣づけてください。

  • 動物性のオメガ3脂肪酸サプリメントを摂る。オメガ3脂肪酸の一種であるドコサヘキサ塩酸(DHA)が網膜を保護し、機能を正常に保ちます。DHAは眼球内で網膜に運ばれ、失明の主要な原因である黄斑変性に特に効果が高いことがわかっています。

DHAをはじめとするオメガ3脂肪酸は、魚に多く含まれますが、海水魚/淡水魚ともに水銀やその他の毒素の問題があるためお勧めしません。そこで、オメガ3脂肪酸を摂るためにお勧めなのはクリルオイルです。

  • ルテイン、ゼアキサンチンを摂る。視力の源と言っても過言ではないこの二つの成分について知らなかった方も多いかもしれませんが、視力にとって非常に重要な成分です。ルテインはカルチノイドの一種で、植物、葉野菜に特に多く含まれます。抗酸化作用があり、活性酸素によるダメージから細胞を保護します。

ルテインを多く含む食品は、ケール、コラードの葉、ホウレン草、ブロッコリ、芽キャベツ、卵黄(特に生の卵黄)などがあります。卵黄は、ルテインと同等のゼアキサンチン(カロチノイドの一種)も含んでいます。ゼアキサンチンは、ルテインと同じくらい視力を保護する効果が高いとされています。

ルテインは油溶性の栄養素です。油またはバターなどの油脂と一緒に摂取しなければ、体に吸収されませんので注意が必要です。野菜を食べるときは、建康に良い油分と一緒に摂ることが大切です。

卵黄にもこれらの栄養素が含まれますが、調理によって破壊され、効果が亡くなってしまいます。できるだけ生の状態が保たれるように、泡立ててシェイクに使用したり、半熟の目玉焼きやポーチドエッグなどのような食べ方が良いでしょう。

  • トランス脂肪酸を避ける。トランス脂肪酸は、目の健康に欠かせないオメガ3脂肪酸の働きを妨げてしまいます。トランス脂肪酸が多く含まれる食事も、黄斑変性の一因となります。トランス脂肪酸は多くの加工食品や焼いた食品に多く含まれます。例えば、マーガリン、ショートニング、フライドポテト、フライドチキンやドーナツなどの揚げ物、クッキー、焼き菓子類、クラッカーなどが該当します。
  • 濃い色のベリー類を食べる。ヨーロッパ産のブルーベリーであるビルベリーは、黄斑変性の予防効果、さらには進行を遅らせることで知られています。ブルーベリーやクランベリー、その他の濃い色のベリー類に含まれるビオフラボノイドも、その効果が知られています。これらの成分は、栄養素を目の筋肉や神経へと運ぶ毛細管の働き強化する効果があります。

ただし、ベリー類には天然の糖分が含まれるので、インスリンの分泌バランスをくずさないように、食べる量は適度に保ちましょう。

緑内障と診断された方も、視力を良い状態に保ちたい方も、この記事でご紹介した建康に良いライフタイルを続け、視力を守っていきましょう。すでに緑内障の診断を受けた方は、病気が進行しないように、穀物や糖を除去すること、運動すること、定期的に動物性のオメガ3脂肪酸を摂ることが特に重要です。