Dr. Mercolaより
医薬品を使わなくても病気は予防または治療できることを、いくらでも強調したいと思います。腰痛も同じことです。必要なのは、ライフスタイルや食事、運動の変更により問題の根本原因に対応することだけなのです。
慢性腰痛にみられる最も多い原因は事故やスポーツにおけるケガです。ただ、ちょっとした動き、例えば床から物を拾い上げるといった動作でも痛みが起こることもあります。
腰痛のリスクを高める要因は他にもいろいろありますが、それを次にご紹介しましょう。
ひどい腰痛に苦しむ人には共通の特徴があります。それは座る姿勢が多いライフスタイルです。背部、首などの筋肉痛の大半は、体全体にかかる力の偏りが原因になっています。体の偏りは、長い間不自然な姿勢で仕事をしたり、そのままじっとしていることで発生します。
悪い姿勢のままずっと座っていることは、腰痛だけでなく体重増加、肥満、関節の問題、手根管症候群といった神経性疾患など消耗性の症状を引き起こす要因になります。仮に運動を定期的に行っているとしても、長く座りっぱなしでいることが健康不良や早死の 独立した リスク因子だと指摘する研究報告が多く寄せられているのです!
腰痛などの痛みは、メンタルの問題で悪化するという研究報告も増えています。私の経験によると、健康に過ごせるかどうかは心理的健康やストレスへの効率的な対処力にかかっており、痛みを効果的に解消できるかどうかにも大きく影響します。
精神的な問題を抱えていたり、トラウマが解消されていない場合、健康、特に体の痛みに大きく影響するかもしれません。2004年に行われた腰痛に関する研究で、この説が裏付けられています。この研究では、4年間にわたり患者100人を経過観察しました。研究開始時に腰痛の無い被験者全員に心理テストを受けてもらいました。この後、研究者は腰痛がないままの被験者と腰痛が発生した被験者を比べました。
この結果、心理テストでスコアが低かった被験者が研究終了時に痛みを訴えた割合は3倍多かったということです。
一般の医師は慢性疼痛にアセトアミノフェンやオピオイドといった非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)をすぐに処方します。こうした薬剤はすぐに痛みを和らげますが、それは一時的なもので、遅かれ早かれ痛みはぶりかえし、時には痛みを引き起こす刺激に対して敏感になる痛覚過敏を引き起こすこともあります。
さらに、痛みを緩和させる薬剤は強い副作用を伴います。例えば、一般的に処方される薬、NSAIDsは、心臓発作、卒中など心血管系の症状を起こすリスクが2~4倍高いだけでなく、次のような症状の原因ともなります。
これらの命に関わる 鎮痛剤の副作用は、セレブレックスなど処方薬のNSAIDsに限らず、アスピリンやアドビル、モートリンなどの市販薬でも起こります。
鎮痛剤には危険が伴うものだと覚えておくことは大切です。残念なことに、一般の医師に慢性腰痛を相談しても、抗炎症薬や筋弛緩薬、他の鎮痛剤、時には抗てんかん薬といったものまで含む治療薬を長期的に処方するばかりです。
ビッグファーマは最近、使用すると年間で2万ドルにもなる高価な薬剤、 ヒュミラのプロモーションを開始しました。ヒュミラは、頭骨と背骨にみられる慢性炎症性疾患、強直性脊椎炎の治療薬です。 0.001%未満という発生率が低い腰痛をもたらす疾患に、この危険な薬剤を推し進めようという製薬会社のやり方はとんでもないとしか言いようがありません!さらに、ヒュミラには次のような重度の副作用があります。
副作用はこればかりではなく、まだまだあります。生体実験に参加させられた患者への市販後調査によると、後になってしか発生しない隠れた健康被害もたくさんあるのです。
症状や疾患と同じように、痛みが起こってしまってから治療しようとするより、その前に防ぐことの方が大切です。起きてしまってからでは遅すぎることもあります。腰痛の症状がなくても、次の簡単にできることをお試し下さい。
カイロプラクティック治療
最も良い方法は、正規のカイロプラクターの治療を受けることです。
「骨を押して位置の修正をするだけ」と考え、カイロプラクターを無視する人が多いことは問題です。カイロプラクターの施術はそれだけではありません。この療法の基礎の一つに「バイタリズム」というものがあり、それは、人の体には内的な治癒知性、つまり体の治癒プロセスを導く「生命力」があると認識することです。
ちょっとの間、座るのをやめよう、というより 座る時間はできるだけ短い方がよい
以前、立ちあがってデスクのところでちょっとした運動をすれば座りっぱなしの悪影響を覆せるとお勧めしました。しかし、 『立ちあがれ!:座っている椅子があなたを死なせるのはなぜか、どうしたらよいのか』の著者、ジェームズ・レビン博士と話す機会がありましたが、その後私の前のアドバイスは不十分だと気づき、これからは できるだけ立っていようをお勧めします。
腰痛のための運動
運動および身体的活動は背柱の筋肉を強化し、腰痛を和らげます。特に腰痛に絞ったエクササイズをこちらでご紹介しましょう。
ファンデーショントレーニング
まずお勧めするのは、カイロプラクターのエリック・グッドマン博士が考案したファンデーショントレーニングです。彼は、自らの慢性腰痛に対応するためこれを開発しました。
ファンデーショントレーニングエクササイズはシンプルですが、パワフルな構造的運動を伴うもので、姿勢を矯正、強化し、腰痛の根本原因に対応します。これは座りっぱなしの生活に起因する体後面の筋群の衰え、バランスの乱れに関連します。
ゴーカレー法
「姿勢のグル」とも呼ばれるエスター・ゴーカレー氏が考案した方法で、立つ、座る、動くという根本的な姿勢を取り戻します、座る、横になる、立つ、歩くといった動作を正しい姿勢で行えるよう指導してくれるものです。
エゴスキューエクササイズ エゴスキューエクササイズとは、筋肉のバランスや骨格の調整を取り戻させてくれるストレッチとスペシャルエクササイズです。「タワー」と呼ばれるエゴスキューエクササイズを、私も1時間以上行っています。これは、床に寝そべり、骨盤や胸椎をリラックスさせるだけというシンプルなものです。
高強度インターバルトレーニング
定期的なエクササイズメニューに、ピークフィットネスのようなハイインテンシティセッションも加えてみましょう。週に1~2回行うだけで効果が出てきます。体をハードに鍛えるだけでなく筋力、バランス、柔軟性も養われます。腹筋を強くして腰痛をなくすことをお忘れなく。繰り返しますが、ハードな活動をする前にはつねにストレッチとウォームアップを怠らないようにしましょ。
ヨガ
ヨガは、体の動かし方に注意を向けさせることで腰痛を回避する効率的な作戦です。
マッサージ マッサージの効果を次にまとめてみました。
Kレーザーセラピー
腰の手術を受けて、痛みを取り除こうとすぐに考える人もいますが、前述した治療法に疲れ切っていないのであれば、手術を受けることには反対です。ただ、自然の治癒法で効き目がまったくみられないなら、その中でも Kレーザーなら良いと思います。
赤外線Kレーザーセラピーは、細胞のミトコンドリアにある酵素、シトクロムオキシダーゼを刺激させるものです。治療部位の微小循環を増大し、赤血球の流れを促します。これにより、疼痛や炎症を抑え、筋肉、骨、靭帯など硬組織および軟組織の治癒を促します。また、組織の酸素補給で、静脈やリンパの機能を元に戻します。
ストラクチュアル デコンプレッション ブリージング(構造減圧呼吸)
次にこの呼吸のやり方をご説明します。
30秒くらい行いましょう。その後、通常の座り姿勢に戻って下さい。時間を増やすと、筋肉はさらに強くなり、座った姿勢も徐々に良くなります。
さらに、腰痛の緩和には、次のような自然な素材もお試し下さい。
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