Dr. Mercolaより
ご自身の体脂肪の量を知り、健康面でのトラブルが将来起こりうる体重であるかどうかを知りたい場合、多くの医療機関で、つまりは、多くの医師が、Body Mass Index(BMI)を使用しています。
CDC(連邦防疫センター)によると、BMIによって算定されたアメリカ国民の肥満率は20%(一部30%近い州も存在する)です。ニューヨーク大学でおこなわれたBMIと体脂肪率をさらに精密に測定できる DXA (二重エネルギーX線吸収法)による測定結果の比較では、CDCが発表している肥満率は、あまりにも低すぎることが判明しました。
測定結果の詳細
BMIが肥満度の測定において最適ではない理由の一つは、肥満かどうかを決定づけるのは、実際は体脂肪率の方であるのに、体重をリスクの測定基準としている点です。体重には骨の重量も含まれています。骨がしっかりしている人は体重もその分重いわけで、脂肪が多いというわけではありません。
BMIでは身体のどの部位に脂肪が多いのかもわかりません。心臓病といった特定の疾患の可能性を判断するには、身体全体の脂肪率よりも、腹部の脂肪の量が、より重要となってきます。
体内のレプチンの量と、脂肪の量には高い関連性があることも上述の研究で報告されており、DXA が利用できない場合は、BMIによる体脂肪率の測定の精度を高めるために、レプチン濃度を考慮に入れることを推奨しています。脂肪細胞から分泌されるホルモンの量によって、食べる量や脂肪の燃焼量が決まります。レプチンはそのようなホルモンの一種であり、レプチンは食欲を抑えたり脂肪燃焼を促し、脂肪が蓄積されないようにする効果があります。
しかしこれは、細胞間の情報のやり取りができていて、ホルモンによるメッセージが伝わっていることが前提です。
この方法も悪くはないと思いますが、体脂肪を測定するための、実用的かつ正確で、費用もかからない方法を他にもたくさんご紹介します。一番のお勧めはウェスト周りを測る方法です。シンプルで簡単、実質無料の測定方法です。必要なのは、メジャーだけです。
肥満度を正確に測定する方法として、専門家の多くが採用する傾向にある方法は、体脂肪率の測定です。その名のとおり、体内の脂肪の割合を数値化したもので、健康の重要な指標となります。体脂肪が多すぎると高血圧、高コレステロール、心臓病、糖尿病、がんといった様々な慢性疾患につながります。体脂肪が少なすぎるのも問題で、栄養成分を補うために筋肉タンパク質を異化分解する状態になってしまいます。 American Council On Exercise (米国運動協議会)のガイドラインをご紹介します。
14-20%
6-13%
21-24%
14-17%
25-31%
18-24%
>32%
>25%
ここで注意があります。健康になりたいあまりに私がしてしまった間違いについてです。追求すれば良いというわけではありません。どういうことかというと、スポーツ選手のような「スーパーフィット」な体格を目指して、体脂肪率を落とすほど健康になれると思いがちですが、そうではないのです。
スポーツの世界では、より良いパフォーマンスができることは確かですが、生殖機能が低下するというマイナスの一面もあるのです。生殖機能こそ健康を表す良い指標ですよね。健康と競技に適した身体は両立できません。どちらかを取るしかないのです。健康になるための努力には、どの程度のフィットネスレベルが適しているかを考えましょう。
キャリパー(皮下脂肪厚計)は、正しく使用すると、正確に測定できる方法の一つです。キャリパー(皮下脂肪厚計)は、軽量で、手で持って使用する測定器で、皮膚を挟むことで、手早く皮下脂肪の厚さを測ります。身体の3箇所で脂肪の厚みを測定して、その測定値から、全身の体脂肪率を推定します。
さらに正確に測定方法として、水中で測定をおこなう水中体重測定法があります。この方法では、体密度を測定し、その数値から脂肪率を算出します。
医療や、フィットネス専門家の支持を集めつつあるのがインピーダンス法(BIA)です。身体に軽い電流を流して、生体組織の電気抵抗値を測定します。脂肪は水分が少ないため電気抵抗値が大きく、脂肪以外の部分は75%が水分であるため、電気抵抗値が小さくなります。
この測定では、体脂肪、脂肪以外の部分、その他の部分などを算出する際に、身長、体重、体格などの要素も用いられます。
BIA測定機能を備えた家庭用の体重計も市販されています。私は、Eat Smart の製品を買って、この4ヶ月ほど使っています。これなら、体脂肪率を簡単に管理できますね。測定結果は、少し多めに出るかもしれません。私の場合は、他の測定方法だと、11-12% なのですが、BIAの体重計では13.5%という結果になりました。それでも、日々測定するには十分に正確ですし、体脂肪率を目標に近づけるためにチェックしていくには費用も手頃な素晴らしいツールだと思います。
DXA (二重エネルギーX線吸収法)は、体脂肪率の測定法の中でおそらく最も精密なのですが、体脂肪率の測定のためにDXA設備を利用している施設がほとんどありません。 DXA の設備自体はたくさんあるのですが、ほとんどが骨密度測定用として利用されているのです。
さらに、DXA はX線による測定なので、放射線に被爆することになる上、この記事で紹介している他の方法と比較してかなり費用がかかります。 Eat Smart の体重計なら、DXA 測定を受けた場合の数分の一の価格で済みますしキャリパー(皮下脂肪厚計) ならさらに少ない金額で日々の進歩を確認できますね。
間接的に体脂肪を測定できるお勧めの方法です。簡単にできる方法ですが、体調に関する情報が手軽に得られます。ウェストのサイズは、心臓病やその他の様々な原因による死亡のリスクを測るという点において、 BMI よりも遙かに優れた指標となります
ウェストサイズの測定は簡単です。メジャーで、お腹の周りの一番細い箇所を測ります。肋骨の下、おへその上あたりです。ウェストサイズの目安は次のとおりです。
心臓病のリスクの指標として優れている理由は、お腹の周りの脂肪、つまり内臓脂肪の量でウェストのサイズが変化するからです。内臓脂肪が多い場合、 2 型糖尿病、心臓病、脳卒中といった様々な慢性疾患につながります。内臓脂肪は、炎症を引き起こすタンパク質やホルモンを分泌させ、血管にダメージを与え、糖や脂肪の代謝異常の原因となります。
ウェストサイズの増加は、インスリン耐性、高血圧、脂質異常、心血管系疾患、心肥大、将来的なアルツハイマー発症のリスクとの関連も指摘されています。
多くの人にとって、砂糖やフルクトース、穀物など、炭水化物を控えることが体重を減らすための重要なポイントです。シリアル、ベーグル、ワッフル、プレッツェルなどの精製された炭水化物、その他の加工食品は、糖への分解が早く、血中のインスリンの濃度をすぐに上昇させます。それがインスリン耐性を引き起こします。インスリン耐性は多くの慢性疾患や体重増加などをはじめとする、男性に多く見られる症状の原因となります。
このような、悪い食品を減らして、野菜や、健康に良い脂質(天然の飽和脂肪酸)などに置き換えて健康的な食事を摂りましょう。
さらに、ファスティングが減量に効果が高いことを示す例が多く報告されています。ファスティングが減量に最も効果が高いとされるメカニズムは、体脂肪を燃焼させる作用のある、人成長ホルモン(HGH)が分泌されるためといわれています。このホルモンは、筋肉の増加にも重要な働きがあります。ファスティング中は、カテコールアミンの分泌が活発になり、エネルギーの燃焼を促します。さらに、インスリンの濃度は減少し、蓄積された脂肪の燃焼を促します。
さらに、他の要因と合わせて、全身が効率よく脂肪を燃焼できるようになるのです。ですので、他の多くの方もそうですが、余分な脂肪を落としたいのであれば、他の病気のリスクを減らす意味でもファスティングが効果的です。ファスティングの方法は、どれを選んでも変わりありません。ライフスタイルやスケジュール、好みに合った方法を試してください。 ファスティングの方法をご紹介します。
空腹でないときは食べないという方法もあります。おおむね日頃から健康で、食欲に問題がなければこの方法は効果的です。食欲が抑えられない方は向いていません。いつも何か食べたい衝動があるということは、身体に足りない栄養素があるということです。その場合、空腹にまかせて食べてしまうと逆効果になってしまいます。
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