男性の不妊症

早分かり

  • 精子の数は、この種の最大規模のメタ分析によると、世界的に見て1973年から2013年にかけて50%以上減少しています。総精子濃度は4700万/ mLにまで減少し、現在も減少し続けている
  • 内分泌かく乱化学物質が間違いなく男性の生殖機能の健康状態の劇的な低下に寄与している。無線技術の発達により発生している過剰なマイクロ波放射、肥満、および運動不足も大きな影響を及ぼしている
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精子の数が世界的に1973年以来50%以上減少しており、減少傾向は続いています。その理由を調べましょう

2017年11月28日 | 1,150 ビュー |
バージョン:日本語

Dr. Mercolaより

科学者たちは、現代の生活が技術的かつ化学的に「進歩」しているために、人間の生殖機能が低下していると警告します。

女性の不妊症は特に注目される傾向にありますが、最近の研究では精子の濃度と質がここ数十年で劇的に低下したことが示されているため、今回は男性の不妊症について紹介します。

最近公表された2つの論文のうちの1つによると、185件の論文を対象とした、この種の最大規模のメタ分析によれば、世界的に見て1973年から2013年にかけて50%以上減少しています。総精子濃度は4700万/ mLにまで減少し、現在も減り続けています。

北米、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドで男性のサンプルを採取したところ、​​多くの精子の濃度が4000万個/ mL以下まで大幅に減少していることが明らかになりました。(体外受精Iクリニックに通院している人など不妊症の疑いがある男性は除外しています)

全体的に、これらの国の男性は、精子の濃度が52.4%低下し、精子の総数(精液の濃度に射精の総量を乗じたもの)が59.3%減少しています。

男性の不妊症率

世界保健機関(WHO)では、精子の濃度1mL当たり4,000万以下は妊娠の可能性が低くなるラインと考えられています。つまり、大半の先進国の男性の半数が不妊症になりかけか不妊症であることを意味します。

南米、アジア、アフリカの男性には目立った減少は見られませんでしたが、この差異はそれらの国から得られたサンプルの数が少ないことに起因する可能性があります。

ミズーリ大学の生物科学名誉教授であるFrederick vom Saal氏は、この研究に関与していない立場から、この発見は警鐘を鳴らすものであり、「我々は男性の不妊という死の螺旋に巻き込まれている」と警告しています。

確かに、今回の結果を「重大」で「衝撃的」と呼んだ主著者のHagai Levine博士は、人間の絶滅が非常に現実的な可能性を帯びているとの懸念を抱いています。

内分泌かく乱化学物質が男性の生殖能力を損なう

PLOS Genetics誌に掲載された2番目の論文では、内分泌かく乱化学物質が男性の生殖機能の健康状態の劇的な減少の原因であると提唱しています。 

オスのマウスをエチニルエストラジオールに暴露すると、生殖管に障害を引き起こし、それによって精子の数が低下することが分かりました。

男性は避妊薬を使用しませんが、それでも内分泌かく乱化学物質は汚染された水やその他の供給源を介して男性に暴露されます。

また、男性はプラスチック製品、パーソナルケア製品、およびグリホサート等の除草剤(非毒性の非常に一般的な汚染物質)などを使用することで、日常生活において数多くの内分泌かく乱化学物質にさらされています。

研究では、環境エストロゲンの影響に世代間効果があることも確認されています。男性は世代を重ねるごとに次第に不妊症の傾向が強くなっています。

女性も上記の化学物質によって悪影響を受けますが、男性は雄性生殖器系が胎内で発達する方法により不均衡に影響されます。最初は、男性と女性の胎児はほとんど同じように成長します。性ホルモンが性別の差別化を促進します。

悲しいことに、これらすべての重要なホルモンを模倣する合成化学物質が体内に混入すると、性を分けるプロセスが混乱し、胎児を男性に変える生物学的プロセスが妨げられます。

社会の腐敗と嘘が人間の健康と生存を脅かす

米国では、家庭用品、化粧品、食品および食品包装に84,000を超える化学物質を使用することが認められていますが、その大多数は安全性の試験を受けていません。米国会計検査院によると、新規の化学製品申請の85%には何のテストも実施されていません。

さらに悪いことに、化学工業の分野では長い間、化学物質の安全性について不正を犯してきた歴史があります。その強力なロビー活動により、産業界に対して、ほとんどまたはまったく監視しないで極端に危険な化学物質を世界に拡散させました。

Citizens for Fire Safetyという組織を運営していた政治コンサルタントのGrant David Gillham氏が明らかにしたように、アメリカ化学工業協会(化学工業界の業界団体)はCitizens for Fire Safetyが危険な化学物質と無縁であると全力で不正を隠しました。

このグループは、実際には、家具の難燃剤の使用による権益を守る目的で設立しました。しかし実際には活動しておらず、難燃剤の毒性が強いにもかかわらず、業界の利益を保護しています。

医学的な証拠はすでに挙がっており、化学物質への曝露ががん、生殖異常、思春期早発症および他の内分泌系、神経系および代謝系の問題に寄与していることが強く示唆されています。

環境ホルモン物質

ビスフェノールA(BPA)

ダイオキシン

アトラジン.

フタル酸

過塩素酸塩

難燃剤

水銀

砒素

過フッ素化化学品(PFC)

有機リン系農薬

グリコールエーテル

その他の不妊症の根本原因

内分泌かく乱化学物質は寄与因子のリストの上位に位置しますが、因子は他にもあります。男性の生殖能力に影響を与える可能性のある要素は他にも以下の様なものがあります。

  • 電磁場(EMF)曝露
  • 栄養不足および/または食物不耐症
  • ストレス
  • 免疫不全
  • 肥満および/または運動不足

これらの微妙ですが重大な要因が相乗的に作用することで、女性の卵子と男性の精子の質に影響が及び、カップルの妊娠能力と胎児の健康に影響を与えます。

例えば、グルテン不耐性は単体では不妊症を引き起こすことはありませんが、結果として生じる消化管炎は栄養素の吸収に影響し、最適な精子、卵子ホルモン産生および健康な妊娠に必要な栄養素の欠乏につながる可能性があります。

食事の面では、特定の栄養素が生殖機能に関して重要です。動物性のオメガ3脂肪およびビタミンDは、重要な影響を及ぼす可能性がある重要な成分です。母親と子供の両方の健康を守るために妊娠中に重要な効果があります。

体内のビタミンDの最適化は妊娠中のケアで最も大事な取り組みの一つです。少なくとも40 ng / mL(100 nmol / L)のビタミンD血清レベルであれば早産のリスクが60%低下することが明らかになっています。

不妊症を治療し、自然に生殖機能を高める手段

毒性化学物質への暴露を最小限に抑える

子宮内と新生児が環境毒素に暴露すると、成人の繁殖力に劇的に影響する可能性があります。ホルモン機能を変化させ、生殖への悪影響をもたらす可能性のある化合物には、重金属、内分泌かく乱物質、フタル酸エステル(低濃度でも精巣毒性およびホルモン障害に関連)、ゴムタイヤ、プラスチックおよび農薬に使用されるVCH化学薬品、たばこ、車の煙、道路タールから放出されるPAH、農薬および除草剤、ホルムアルデヒド、プラスチック製品に含まれるビスフェノール、有機溶媒、ドライクリーニング薬品および塗料煙霧などが含まれますが、これらに限定されません。

ろ過されていない水道水は飲まないこと

水路は、産業廃棄物や副産物、医薬品(避妊薬やその他のホルモン治療剤など)、農薬、商業用洗浄製品によって常に汚染されています。重金属は、産業廃棄物、ジェット燃料排出残渣およびその他の様々な供給源を通じて水供給に達する、生殖機能に有害な最も一般的なものです。

妊娠しやすい食生活を送る

妊娠しやすい食生活を送るために、避けるべき食材と摂取するべき食材を知りましょう。農薬残留物を摂取しないように、有機食材を食べ、地元で栽培された「本物の」食品を食べるのが理想です。加工食品および包装食品は、農薬だけでなく、ビスフェノールAおよびフタル酸エステルなどの化学物質の一般的な摂取源となっています。

良質のタンパク質源(動物性食品は有機栽培物とグラスフェッド産)と健康な脂肪を摂ることが重要です。

工場で飼育された動物の加工食品、有害なトランス脂肪、加工植物油は避けてください。また、大豆はホルモンに作用する植物性エストロゲンを含むので、発酵していない大豆食品も避けましょう。精力増強のために、放し飼いの鶏の有機玉子、ホウレンソウ、バナナ、ダークチョコレート、アスパラガス、ブロッコリー、ザクロ、クルミ、ニンニク、すべての亜鉛を豊富に含む食品(亜鉛は精子の生産に重要な役割を果たしているため)を多く摂ることを検討しましょう。

一般的なアレルギー源を避ける

免疫系が過度に活発になると人体の体細胞を攻撃する可能性が高く、また、食物不耐性と抗精子抗体との関連性は十分に確立されています。最も広く普及している食物不耐性食品は、グルテンと乳製品の2つです。工場で飼育された牛の牛乳は、男性の妊孕性に害を及ぼす可能性のあるエストロゲンの供給源でもあります。工場で飼育された牛の牛乳には以下のホルモンが含まれます。

  • プロラクチン
  • ソマトスタチン
  • メラトニン
  • オキシトシン
  • 成長ホルモン
  • 性腺刺激ホルモン放出ホルモン
  • 甲状腺刺激ホルモン
  • エストロゲン
  • プロゲステロン
  • インシュリン
  • コルチコステロイドなど

マイクロ波の暴露を最小限に抑える

携帯電話は肌に近いところに携帯しないでください。また、ノートパソコンやタブレット端末を膝に乗せて使わないでください。より一般的には、夜間はWi-Fiをオフにして総暴露量を制限し、寝室にEMFフリーゾーンを作ることも賢明な方法です。

性感染症(STD)検査を受ける

いくつかのSTDは気づかずに発症している可能性があります。例えば、クラミジア感染症はその1つです。男性の場合、クラミジアは精子抗体などの精子異常につながる可能性があります。

女性の場合は、瘢痕化、卵管閉塞、流産につながる可能性があります。ほとんどのSTDは治療が容易ですが、パートナーと一緒にSTD検査する必要があります。他のパートナーがSTDを再度感染させる可能性があるので、1人だけで検査を行うべきではありません。

コーヒー、喫煙、アルコールを控える

有機ブラックコーヒーには健康上のメリットがいくつかありますが、生殖機能にはメリットをもたらしません。むしろ、研究によると生殖機能を低下させることが示唆されています。ある研究では、受胎段階でカフェイン飲料を1日3回以上飲んだ男性は、パートナーの流産リスクを70%以上上昇させました。

アルコールも卵子と精子の両方に有害であり、流産のリスクを増加させます。ご存知の通り、喫煙したり麻薬を吸引したりすると睾丸が小さくなり、精子数が減り、不妊治療に悪影響を与えます。

運動習慣を作る

最近の研究によると、男性は週に3回、少なくとも30分間の運動をすると精子数が増えやすくなります。適切な健康状態を維持するためには。運動を続ける必要があります。運動をやめると、それから1ヶ月以内に精子の数が再び減り始めます。サイクリングは精子に悪影響が及ぶ可能性があることに注意してください。ある研究では、自転車を毎週300キロメートルこぐ男性たちは生殖機能に問題を起こしました。

適正体重をキープする

肥満は不妊に寄与します。適正体重になると精子の質と量が向上します。

温浴やサウナを制限する

温浴やサウナには健康上の利点が数多くありますが、入浴時に受ける熱で精子が死ぬ可能性があります。ある3年間続いた研究では、温浴をやめた11人の男性のうち5人が、精子数をおおよそ500パーセント上げることができました。したがって、温浴とサウナを数ヶ月制限すると、子作りで役立つかもしれません。私はほとんど毎日遠赤外線サウナに通っていますが、股間の温度を低く保つために凍らせら小さな保冷剤を鼠径部に置きます。

ストレスに立ち向かう

十分な量の睡眠を得ていることを確認する、定期的に運動する、感情解放テクニックやヨガや瞑想などのツールを組み込むなど、ストレス対処法はたくさんあります。色々な方法を試して、効果があるものを実践しましょう。

自宅の環境を整理する 

自然な素材の洗浄剤を使用するか、あるいは自前で洗浄剤を作っておきましょう。生殖能力に干渉したり、胎児への害を引き起こしたりする可能性のある、2-ブトキシエタノール(EGBE)やメトキシジグリコール(DEGME)を含む製品は避けましょう。製品のメーカーを確認して、地球と動物に優しく、持続可能で、有機認証済みの遺伝子組み換え生物不使用製品を選びましょう。

これは、料理やパーソナルケア製品から、建築資材、敷物類、塗装剤、家具、マットレス、その他まですべてに当てはまります。

家具、マットレス、カーペットなどの新しい製品を購入するときは、皮革、羊毛、綿、絹、ケブラーなど、可燃性の低い物質を含まない難燃剤を購入することを検討してください。ペルフルオロ化された化学物質を避けるため、防汚および耐水服、家具、カーペットを避けましょう。HEPAフィルター付きの掃除機を使用して、汚染された家のチリを除去してください。チリは難燃性化学物質への主要な暴露経路の1つです。

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