空腹ホルモン

早分かり

  • ある実験で、食材の栄養ラベルの情報が体の中の物理的変化を刺激するかどうかについて調べました。
  • 参加者は、380カロリーのミルクセーキを飲みました。セーキには、二種類のラベルがつけられ、低カロリーのヘルシーセーキあるいは高いカロリーセーキのいずれかと表示され定増した。
  • 高カロリーミルクセーキを消費していると思いこんだ人は飲料を消費した後に、グレリン(「飢餓」ホルモン)が急激に低下しました。
  • 高カロリーミルクセーキを飲んだと思い込んだ人はより多く満たされたと感じました。これはグレリン・レベルには、摂取した栄養素より思い込みが大きな影響を及ぼしうることを示唆します。
  • たった今食事を食べたと考えるだけで、満足でき、空腹ホルモンを押し下げることができます。これは、たった今食べたカロリーを燃焼し始めるために代謝を増大させる副次的効果も持っています。
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考え方による胃への影響

2017年3月27日 | 1,793 ビュー |


Mercola博士から

従来の研究から、ホルモンを投与された人が非常に強い空腹を感じたため、グレリンは「空腹ホルモン」というニックネームがつけられました。投与された人は、通常の食物摂取量以上に食欲が亢進しました。

グレリンは脳の「快楽中枢」に作用する可能性があり、一切れ目のチーズケーキがおいしかったことを思い出すというだけの理由で、もう一切れチーズケーキを取ろうと手を伸ばさせます(少なくとも短期的に)。要するに、食べることをあなたに強いる力(そしてたとえ満腹でも、おかわりや余分なデザートを食べ過ぎること)の理由のうちの1つがグレリンであることは疑いの余地ありません。

このホルモンの体の中の分泌レベルに影響を及ぼすものが何かということは、全く別です-これはやや複雑な構造です。しかし、最も興味をそそる発見のうちの1つは、現在まで、高カロリーの食事を食べていない状態でさえグレリンを劇的に低下させ、ある意味では胃を攻略することができるのが精神や思い込みの作用だということです。

「ミルクセーキをのんだつもり」実験:

研究の参加者は、ラベルが異なり、内容は同じ380カロリーのミルクセーキを飲みました。1つのラベルには、ミルクセーキが620カロリーの「高カロリー」であると書かれ、他方には140カロリーの「ヘルシー」セーキと表示されていました。参加者の身体の物理的変化および満足レベルの両方が、カップに実際に入っていたものではなく、ラベルに書かれたものと一致したことがわかりました。

高カロリーのミルクセーキを消費していると思いこんだ人は飲料を消費した後にグレリンが劇的に減少しました。その一方でヘルシーミルクセーキを飲んだと思いこんだ人のグレリン反応は平坦でした。

さらに、高カロリーミルクセーキを飲んだと思い込んだ人はより満たされたと感じました。「参加者の満足度は、消費したものの実際の栄養的価値」ではなく消費していたとが信じたものと一致」していました。

したがって、グレリン・レベルには、消費する栄養素より考え方や思い込みが大きな影響を及ぼすかもしれなことが判明しました。また、これは大きな意味合いを持ちます! 実際、食事をたった今食べた、満足であると信じることによって、空腹ホルモンを下げ、たった今食べたカロリーを燃焼し始めるために代謝を増大させる副次的効果があります。

研究者は次のように説明しました: 「グレリンに対する食料摂取の影響には心理的な作用も働くかもしれません。また、考え方は、料理への生理反応に大きく影響します。」

なぜダイエットフードが減量に役立たないか

研究では、ダイエットフードが実際の減量に役立たず何度も失敗する別の理由を明確にしています。人がヘルシーセーキ(脂肪、砂糖およびカロリーが低いと伝えられました)を飲んだ時は、グレリン・レベルは比較的変化がなかったということを思い出してください。これは、体が満腹で食物を止めるべきであるという信号を得ておらず、代謝の適切な上昇もなかったことを意味します。

もし本当に食事で減量したければ、恐らく食品に高カロリーというラベルを付けることで、あまり前向きな信条を引き起こさないようなダイエット食品の広告よりもよい効果があるでしょう。

別の研究では、カロリーを伴わない甘味をつける人工甘味料によって脳がだまされないことがさらに示されました。実験は、カロリーの内容にかかわらず、甘味が食欲を増強しインシュリンを放出する結果を引き起こしました。

アスパルテームは、最も効力が高い物質でしたが、同じことは汗するふぁムカリウム、スクラロース(スプレンダ)およびサッカリンのような他の人工甘味料にもあてはまります。

つまり甘いものを食べると脳はドーパミンを分泌し、楽しみい感情を引き起こします。脳の報酬系がアクティベートされます。欲求を制御するホルモンであるレプチンもリリースされます。これはある量のカロリーを摂取したときに「十分である」と脳に知らせます。

対照的に、甘い味がしてもカロリーがないもの(つまり人工甘味料)を消費する場合でも、脳の楽しみの回路は甘味によってアクティベートされます。しかし、体がカロリーを待っているため、回路を鎮めるものが何もありません。結局は食べ過ぎが引き起こされ、体重が増加するかもしれません。

ほかに空腹ホルモンに影響を及ぼすものは何がありますか。

ある食品を食べることを人々に強いるもの、および食べ始めたり止めるようにするものは、さまざまな要因から影響を受けることが明らかになっています。料理に関して信じこむこともそれらの1つかもしれません。しかし、他にもあります。例えば、慢性の睡眠不足は実際に食べる必要がないのに空腹に感じさせ、グレリンを増加させます。これは、睡眠不足が体重増加を引き起こす1つの理由と考えられています。

インシュリンもグレリン・レベルを調整する際に役割を果たすと考えられています。ある研究では、8人の糖尿病ではない成人にインシュリンを2時間の注入して、グレリン・レベルをモニターしました。注入が始まった直後から、グレリンのレベルは落ち始めました。インシュリン注入が止まった時、空腹ホルモンのレベルは上昇を始め、急速に正常に戻りました。

インシュリンは、レプチン(食べた後で食欲を抑制するように脳に命じる「肥満ホルモン」)のレベルを増加させることが既に知られており、調査結果では、何を食べるかコントロールする際に、インシュリンが重要な役割を果たすことを示唆しています。

言いかえれば、砂糖のようなデザートを食べるとしましょう。細胞に血液中の砂糖を運び、エネルギーに使用することができるように、インシュリンの生成が増加します。さらに砂糖を食べることは、レプチン(食欲と脂肪貯蔵を調整する)の生成を増加させグレリンの生産を減少させます。これは、食物摂取量の制御を支援します。

つまり、ものを食べることで体は空腹を強くは感じなくなるということです。しかしながら、インシュリンが阻害される場合(インシュリン抵抗性などで)、グレリン・レベルが食事を摂取した後でも上がり続け、慢性の飢餓(ほとんどが炭水化物)、食べすぎおよび不健康な体重増加に結びつく条件となります。

果糖は適切なグレリン・レベルのコントロールを妨げる可能性

果糖(数千もの食物製品およびソフト・ドリンクで使用される廉価な糖類)は、人間の物質代謝を妨げる場合があり、恐らく肥満の危険につながっています。これは、体は果糖をブドウ糖とは大きく異なる方法で代謝するからです。また、果糖は大量に消費されており、負の影響が大きくなりました。

誰かが「糖類は糖類でずべて同じである」とあなたに伝えようとすれば、それらは時代遅れです。ブドウ糖果糖液糖を含む果糖を食べることによって、食べ過ぎ傾向を加速させている可能性がますます強くなっています。ご存知の通り、ブドウ糖は空腹ホルモンであるグレリンを抑えて、レプチン分泌を刺激します。これは食欲を抑えます。しかしながら、果糖は食べ過ぎにつながり、グレリンの抑制作用はなく、脳のレプチンとの通信の邪魔をします。

このため、果糖は体重増加、腹部脂肪蓄積、インシュリン抵抗性およびメタボリック症候群に寄与するおそれがあります- これらの条件と関係する成人病が長いリストであることは言うまでもありません。これは空腹ホルモンが食物摂取量を制御する能力にも複雑な影響を及ぼすことのひとつの例でもあります。

これとは別に、何を食べているかに関する、考え方および信じこみがさらにグレリンのレベルに影響を及ぼすという概念は魅惑的で、注意に値します。NPRの報告では:

「私たちの信条はすべての分野ですべての行動で重要です」とCrumは言います。「まだ謎は多いですが、私は生理現象に対する確信の役割はまだ十分注目されていないと思います。代謝科学は非常に単純です: カロリーを摂取し、カロリーを消費します。しかし人の信条が、ここに影響すると考えたくはない人がまだ多いのです。」彼女は言います。「しかし、たしかに影響はあるのです!

 減量には心身両面のアプローチが最良です

減量をし、かつ少なくとも1年間維持するのを助けることに取り組んだ、証明済み戦略に関する研究では、戦略の多くは情緒的なものでした。これには下記が含まれます:

  • 負の感情や情動およびストレスのせいで食べないようにする
  • 決定の理由を説明できるようにする
  • 減量メンテナンスへの自律性、内部モティベーションおよび有効な自己管理の感覚を促う
  • 社会支援ネットワークを確立する

感情面の原因で太ってしまうことは良くある事ですから、時々感情面のケアをする必要があります。瞑想、祈り、ヨガ、感情解放テクニック (EFT)などのエネルギー心理学ツールで、ストレスを軽減し、隠された心の重さを取り除く事ができます。これは原料にも役立つでしょう(健康的な食習慣を守ることも有効です)

また別の要素として、多くの人々が、渇望感を止める効果があり、また身体にも良い全脂肪のバター、ココナツオイル、ナッツ、アボガドおよび他の健康によい脂肪をいまだ避けているということです。個人差はありますが、多くの人にとって健康に良い種類の脂肪を多く含むような食事(摂取カロリー全体の50-70%まで)が推奨されます。この他に良質なタンパク質を適量と、たっぷりの野菜を摂って下さい。

この種の食事は精神と身体に満たされた感覚を残し、ホルモン・レベル(グレリン、レプチンおよびインシュリン)を最適化します。したがって、空腹ホルモン・レベルおよび物質代謝を台無しにするような、飢餓感を覚えるダイエットはやめましょう。

研究では、パン、精製した砂糖および加工食品によるカロリーは、食べ過ぎを促進することを示しました。しかし、野菜全体、たんぱく質および食物繊維からのカロリーは、飢餓感を減少させました。カロリー計算だけでは減量は成功しません。カロリーによって性質が違うからです。したがって正しい食品を食べることが重要です。

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