内分泌かく乱物質の発生源

早分かり

  • 内分泌かく乱物質は、発育や生殖を妨げ、神経系や免疫系に深刻な影響を引き起こす可能性があります
  • このような化学物質は、パーソナルケア製品、クリーニング製品、ノンスティック調理器具、プラスチックなどに普通に含まれています
  • 内分泌かく乱化学物質は、缶詰、農薬、レジの領収書でもよく見られます
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内分泌かく乱物質(環境ホルモン)の発生源10とそれらを回避する方法

2017年3月1日 | 1,482 ビュー |

Dr. Mercolaより

内分泌かく乱物質は、発育や生殖を妨げることが分かっている化学物質で、神経系や免疫系に深刻な影響を引き起こす可能性があります。

このような化学物質は、女性ホルモンのエストロゲン、男性ホルモンのアンドロゲン、甲状腺ホルモンなどの体内ホルモンを模倣するため、かく乱が起こるのです。

内分泌かく乱物質は、体内のホルモン信号を遮断したり、ホルモンや受容体が作られたり制御されたりするのを妨げることがあります。

こうした化学物質は、正常なホルモンレベルを変えるか、ホルモンが体内を移動する方法を変える場合があります。天然資源防衛会議(NRDC)は次のような指摘をしています。

「内分泌系は、成長、発達、成熟、ならびに様々な臓器の働き方を含む身体機能の多くを調節する、腺やホルモンの複雑なネットワークです。

下垂体、甲状腺、副腎、胸腺、膵臓、卵巣、精巣などの内分泌腺は、慎重に測定した量のホルモンを血中に放出し、ホルモンは、天然の化学物質メッセンジャーとして、身体のいろいろな部分に到達して、生命機能を制御、調整します。」

ご想像のとおり、この精密システムを変更することは、火遊びのように危険ですが、家庭内で「普通の」日用品を使用するとき、それが起こる可能性が毎日あります。内分泌かく乱物質を非常に危険なものにさせているのは、それらの偏在性(どこにでもある)と、そうした複数の物質に私たちのほとんどが毎日さらされているという事実によります。

ガン、ADHD(多動性障害)などに関係する内分泌かく乱物質

一般に普及しているこれらの化学物質への暴露に関連する様々な健康問題には、次のようなものがあります。

若い男性の停留精巣 小児における神経系発達への影響 男性の前立腺ガン
小児における神経系発達への影響 小児における注意欠陥多動性障害(ADHD) 甲状腺ガン

子供、妊婦が最もリスクにさらされ、被害は数十年後に表れます

最大リスクは、出生前または出生後の発育中の曝露に由来するように思われます。その期間は、臓器および神経系が形成されている時期です。

しかし、影響の中には数十年後まで表れないので、多くの成人病が実際には胎児期に起源があるのではないかと示唆されることが増えています。

最も厄介な例の1つは、ジエチルスチルベストロール(DES)、合成エストロゲン薬で、流産を防ぎ胎児の成長を促進するため、1970年代以前妊婦に広く処方されていました。

この内分泌かく乱物質は、信じられないほど危険であることが判明し、思春期以後に発症する繁殖問題や膣がんの原因となりました。

そして、影響を受けているのは人間だけではありません。内分泌かく乱物質は汚染された水、大気、食物に広く含まれているので、野生生物もまたリスクにさらされています。

五大湖の魚は、ポリ塩化ビフェニル(PCB)として知られる内分泌かく乱物質に起因する繁殖の問題や甲状腺の異常な腫脹を持つことが分かっています。

フロリダのある地域のワニは、農薬流出が生殖器官の衰退を引き起こし、正常な繁殖を阻害した後、激減しました。ワニと卵の両方とも、内分泌かく乱化学物質で汚染されていることが判明したのです。

内分泌かく乱物質の一般的発生源10

Epoch Times(エポックタイムス)誌は最近、内分泌かく乱物質の一般的発生源10を記載し、それらに対処する方法をまとめました。

  1. パーソナルケア製品

    シャンプー、コンディショナー、モイスチャライザー、化粧品、その他のパーソナルケア製品は、フタル酸エステル(ただし、それに限定はされない)などの内分泌かく乱物質を含むことが多いです。フタル酸は、「ジェンダー・ベンディング(性別を変える)」化学物質グループに属し、多くの種のオスをメスに変えています。

    これらの化学物質は、野生生物の内分泌系を破壊し、北極熊、シカ、クジラ、カワウソを含む多くの種の精巣ガン、生殖器変形、低精子数、不妊症を引き起こしています。

    別の内分泌かく乱化学物質、トリクロサンは、練り歯磨きの特定ブランドにさえ見つけることができます。天然のまたは自家製のパーソナルケア製品に切り替えることは、そのような曝露を避けるのに役立ちます。また、毎日使用するパーソナルケア製品の数を減らすこともできます。
  2. 飲料水

    飲料水は、アトラジン、ヒ素、過塩素酸塩で汚染されている可能性があり、そのすべてが内分泌系をかく乱させます。それに対して高品質のろ過装置を使って、水道、シャワー/バスの両方で水をろ過すれば、家族を守るのに役立ちます。
  3. 缶詰

    252種の缶詰食品の分析をしたところ、78種がビスフェノールA(BPA)を使用していました。BPAはすでに内分泌かく乱物質として知られています。BPAは、妊娠中の女性、胎児、幼児に特に、また成人においても、以下のような多くの健康上の懸念に関連しています。

    脳への構造的損傷 性別特有の行動の変化や異常な性行動
    多動性、攻撃性の増大、学習障害 早熟、乳腺発達刺激、生殖周期の混乱、卵巣機能不全、不妊症
    脂肪形成の増加と肥満のリスク 前立腺ガン細胞への刺激
    免疫機能の変化 前立腺の増大と精子産生の減少
  4. 従来通りの方法で栽培された農産物

    殺虫剤、除草剤、工業排水は、内分泌かく乱物質の伝統的に栽培された果物や野菜の表面に付着します。内分泌かく乱作用のある農薬や肥料への曝露を減らすために、可能であれば、有機農産物、路地もの、有機食品を購入して食べるべきです。
  5. CAFO肉、鶏肉、乳製品

    大規模畜産経営体(CAFO)で飼育された動物には、内分泌系を破壊し得る抗生物質、ホルモン、その他の工業用化学薬品が典型的に含まれています。このような化学物質の使用を避ける小規模で地元の農場で放し飼いされ、有機物で育った動物製品を探してください。
  6. 高水銀濃度の魚

    高レベルの水銀、その他の重金属で汚染された魚は、重金属もまたまたホルモンバランスを混乱させるので問題です。サメ、イワシ、サバ、マリン、タイルフィッシュなどは、最悪の違反者に数えられますがが、マグロでさえ危険なほど高いレベルで汚染されていることが判明しました。養殖魚(海のCAFOS)もまた、汚染物質濃度が高く、避けるべきです。魚介類を食べるなら、イワシ、アンチョビ、ニシンなどの小さい魚は、汚染物質が低く、オメガ3脂肪酸が多く含まれます。
  7. キッチン用品

    プラスチック容器ノンスティック(こびりつかない)調理器は、多くのキッチンで珍しくないものですが、別の危険要素をもっています。プラスチック容器には、特に加熱された場合、食品に浸出する可能性のあるBPAやその他の内分泌かく乱化学物質が含まれている場合があります。非粘着性、耐汚染性、撥水性の表面を作り出すために使用されるポリ - およびペルフルオロアルキル物質(PFAS)はまた、体内および環境の両方において、毒性があるとともに極めて持続的です。

    加熱した場合、ノンスティック調理器具は、パーフルオロオクタン酸(PFOA)を放出しますが、これは、甲状腺疾患、不妊症、発育と生殖の問題に関係しています。健康的なオプションとしては、耐久性があり、清掃が容易で難燃性のセラミックスやエナメル鋳鉄製の調理器具があります(調理でこびりついた最もタフな食品も温水に浸してから拭き取ることができます)。完全に不活性であるため、家庭で有害な化学物質は放出しません。
  8. クリーニング用品

    床、トイレ、オーブン、窓などをきれいにするために使う市販の製品は、ホルモンを駄目にする工業用化学物質を含んでいます。例えば、ノニルフェノールエトキシレート(NPE)は、洗濯用洗剤や万能クリーナーの共通成分ですが、オスの魚をメスに変換するとして、ヨーロッパで禁止された強力な内分泌かく乱物質として知られています。酢、ベーキングソーダ(重曹)、エッセンシャルオイル、ココナッツオイルなどの組み合わせで自家製のクリーニング用品を作ることは驚くほど簡単です。
  9. オフィス用品

    オフィス環境で一般的なインクカートリッジ、トナー、その他の溶媒も、内分泌かく乱物質の発生源です。そのような製品は慎重に取り扱い、露出を最小限に抑えてください。
  10. レジのレシート

    感熱紙は、熱の印加により黒くなるコーティングを有します(レジのプリンタは紙に熱を加え、数字や文字を印刷することができます)。感熱紙にもBPAが含まれており、このタイプの紙を扱うことで身体のBPAレベルを上げると研究が示しています。ある研究がAnalytical and Bioanalytical Chemistry(分析化学および生物分析化学)に掲載され、その研究は、分析した13の感熱紙のうち11がBPAを含んでいたと発見しました。

    わずか5秒でも感熱紙を持つことで、BPAは人の皮膚に移ります。そして、指が汗や油で汚れている場合(例えば、ローションを付けた直後とか油っこい食べ物を食べた後など)移るBPAの量は約10倍に増加します。

    最後に、レシートは人の財布の紙幣と一緒に保管されることが多いため、紙幣もBPAで汚染されている可能性があります。ある研究がEnvironmental Science and Technology(環境科学と技術)に掲載されましたが、その研究では、21カ国の紙幣を分析し、BPAの存在を調べ、すべてのサンプルでBPAが検出されました。

    従って、あなたの財布や札入れにレシートを持ち込むことを制限したり、避けたりしてください。というのも、この化学物質は、接触を通じて他の物の表面に移動しているようだからです。レシートやお札に触れた後に手を洗うこと、また、ローションを使った直後や手に他の油分の多い場合は特に、暴露量が増すので、触れるのを避けることは賢明です。このような紙類を頻繁に取り扱うレジ係や銀行の出納係ならば、特に妊娠している場合や妊娠可能な年齢の場合、手袋を着用するのも良い方法です。

家庭で化学物質への暴露を減らす19のヒント(追加)

  1. 添加ホルモン、農薬、肥料への曝露を減らすために、可能であれば、有機農産物、路地もの、有機肉を購入して食べるべきです。また、遺伝子操作された成長ホルモン(rBGHまたはrBST)を含む牛乳やその他の乳製品も避けましょう。
  2. PCBや水銀でひどく汚染されていることが多い従来からある魚や養殖魚を食べるのではなく、高品質の精製オキアミオイルを補給するか、天然もので純度をラボで検査した小型の魚を食べましょう。天然アラスカサーモンは、そういうわけで私が食べるほぼ唯一の魚です。
  3. プラスチック容器や缶詰よりもガラス瓶や瓶に入った製品を購入しましょう。化学物質は、プラスチックから浸出して中味に入り込む可能性があります。
  4. プラスチック容器ではなくガラスに入れて食べ物や飲み物を保管し、プラスチックで包むのは避けましょう。
  5. ガラス製の哺乳瓶を使用し、あなたの赤ちゃんのため、プラスチック製のシッピーカップは避けてください。
  6. 主に生の新鮮な食べ物を食べましょう。加工食品や事前にパッケージされた食品は(どんな種類でも)、BPAやフタル酸エステルなど化学物質の一般的な発生源です。
  7. ノンスティックタイプの鍋やフライパンは、セラミック製またはガラス製の調理器具で置き換えてください。 
  8. 水道水はろ過しましょう。飲み水もお風呂用の水も両方です。余裕がなくて、どちらかだけしかできない場合は、肌が汚染物質を吸収するので、入浴水をろ過することがより重要になります。内分泌かく乱作用のある除草剤アトラジンを除去するには、フィルターがそれを除去する認定を受けていることを確認します。Environmental Working Group(環境作業グループ)によると、過塩素酸塩は、逆浸透フィルターを使用してろ過することができます。
  9. 環境に配慮した、動物にやさしい、グリーンで、毒性のない、そして/または100%有機性を目指す企業が作った製品を探しましょう。これは、食品やパーソナルケア製品から建築資材、カーペット、ペイント、ベビー用品、室内装飾品などすべてに適用されます。
  10. HEPAフィルター付きの掃除機を使用して、家庭の粉塵を除去します。粉塵は、微量の化学物質で汚染されていることがよくあります。
  11. 家具、マットレス、カーペットなどの新しい製品を購入するときは、それに含まれる難燃剤の種類を尋ねます。PBDE、アンチモン、ホルムアルデヒド、ホウ酸、その他の臭素化された化学物質を含む品目に注意してください。家にすでにこれらの有毒なアイテムがある場合は、それを置き換えるとき、皮革、羊毛、綿など可燃性の低い材料を含むものを選択してください。
  12. ペルフルオロ化された化学物質(PFC)を避けるため、防汚および耐水服、家具、カーペットを避けましょう。
  13. 赤ちゃん用、子供用のプラスチック製おもちゃは最小限に抑え、代わりに天然木や布製のものを選んでください。
  14. 自宅では、天然素材のクリーニング用品を使用するか、自作してください。生殖能力に障害を与えたり、胎児への害を引き起こしたりする可能性のある2-ブトキシエタノール(EGBE)やメトキシジグリコール(DEGME)を含む製品は避けましょう。
  15. シャンプー、練り歯磨き、制汗剤、化粧品などは、オーガニックブランドのトイレタリーに切り替えます。例えば、ココナッツオイルやベーキングソーダを含む製品に置き換えることができます。環境作業グループは、フタル酸やその他の潜在的に危険な化学物質を含まないパーソナルケア製品を見つけるのに役立つ素晴らしいデータベースを持っています。私も、最高品質の有機スキンケア製品群、シャンプー、コンディショナー、完全に天然で安全なボディーバター(全身用クリーム)を提供しています。
  16. タンポンや生理用ナプキンなど女性用衛生用品を安全な製品に置き換えてください。
  17. 人工空気清浄機、乾燥機シート、繊維柔軟剤、その他の合成香料を使用しないでください。
  18. フレグランスのない製品を探しましょう。1つの人工香料には、数百〜数千もの潜在的有毒な化学物質を含むことがあります。
  19. ビニール製のシャワーカーテンを布製のもので置き換えてください。
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