鮭とオメガ-3脂肪酸

早分かり

  • オメガ-3脂肪酸の真相—オメガ-3を含む食品、目標にしたいオメガ-6:3のバランス、健康に良い高品質のオメガ-3脂肪酸を摂れているかを知る方法
  • オメガ-3脂肪酸には動物性と植物性のものがあるが、良い効果を得るにはどちらが優れているかについてはあまり知られていない
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オメガ-3脂肪酸の効能と補充法ガイド

2016年11月14日 | 5,155 ビュー |


Dr. Mercolaより

オメガ-3脂肪酸が全身の健康に良いことは、何度もお伝えしてきていますね。私だけでなく、他の健康の専門家達も同じことを言っています。また、これまでにオメガ-3脂肪酸の効能に関する数多くの研究がなされてきています。

オメガ-3脂肪酸は植物性、動物性どちらもあり、有名なのはクリルオイルやフィッシュオイルです。

オメガ3脂肪酸の種類

魚やオキアミ(クリル)などの海洋生物に含まれるのは、 エイコサペンタエン酸(EPAドコサヘキサエン酸(DHAなどで、心臓を守る効果があります。フラックスシード、チアシード、麻の実などの食品には、 αリノレン酸(ALAが含まれています。  

オメガ-3脂肪酸の健康効果は、植物性のALAより、動物性のEPAやDHAの方が高いとされますので、動物性の方が良いかもしれません。

さらに、ALAは少ない率ではありますが、体内でEPAやDHAに変換されます。つまり、ALAを大量に消費しても、EPAやDHAに変換されるのは極微量で、しかも酵素が十分に存在する場合のみです。

覚えておいてください。植物性のオメガ-3脂肪酸は害があるものでは無いので避ける必要は全くありません。理想的なのは動物性のオメガ-3脂肪酸を食事に加えることです。例えば、フラックスシードと麻の実を胴部性のオメガ-3脂肪酸と一緒に頂くと良いでしょう。

オメガ-3脂肪酸の効能早わかり

オメガ-3脂肪酸は、現在確認されている中で最も重要な必須栄養素です。2008年に、 American Journal of Clinical Nutrition 誌が、オメガ-3脂肪酸のEPA、DHAが持つ高齢者層への効果を調べた3本の研究を発表しました。

EPA/DHAの濃度が低いと、 あらゆる死因のリスクを増加させ、認知力の低下にもつながります。これらの研究は、オメガ-3脂肪酸をしっかり摂ると短期間の摂取で得られない健康効果があることを示唆しています。

オメガ-3脂肪酸の効果の示す根拠はまだあります。

  1. オメガ-3脂肪酸は心臓に良い イタリアで行われた研究(GISSI)では、11,324人の心臓発作経験者のうちフィッシュオイルを摂取した患者では、その後の心臓発作、脳卒中、脂肪のリスクが大幅に低減したことがわかりました。また、  アメリカの医療研究チームが行った別の研究でも、毎週1回以上魚を食べる習慣がある人は、1ヶ月に1回以下の人と比較して、突発的な心臓の不具合によって死亡するリスクが50%低いことがわかりました。
  2. オメガ-3脂肪酸がコレステロールや血糖値を正常化するこれについては、フィッシュオイルやクリルオイルの方がスタチン製剤より優れています。クリルオイル、フィッシュオイルの中性脂肪を低下させる効果を比較した研究によると、 どちらのオイルも、肝臓で脂肪が代謝されるのを妨げる酵素の活性を下げる作用があるが、クリルオイルの方が中性脂肪を低下させる効果が高かったことがわかりました。
  3. 中性脂肪の濃度が低いと言うことは、脂質プロフィールが健康的であること、さらには、 心臓が健康であることを示しています。

  4. DHA は、子供の学習能力と行動にも影響を与える子供の知能を最大限に伸ばしたいですよね? 2013年6月、 Plos One に掲載されたある研究によると、DHAの濃度が低い児童では、読解力、記憶力、行動の問題が見られることがわかっています。また、2013年8月に American Journal of Clinical Nutrition に掲載された別の研究でも、子供の頃からオメガ-3脂肪酸のサプリメントを摂っている子供では、3-5歳時の規則理解力、語彙力、知能テストの結果が良いことがわかっています。
  5. 珍しい病気なのですが、 短腸症候群(SBSの子供の命が、オメガ-3脂肪酸で助かることがわかっています。SBSは先天性(腸の一部が成長不足となる)、または、腸が未成熟な新生児が炎症性の感染症に罹患した場合などに発症します。大人では、手術やクローン病などが主な原因です。

オメガ-3脂肪酸 は様々な健康効果があります。精神面、行動面などから、若年死を予防したり、次の様な効果もあります。

冠動脈性心疾患や脳卒中 幼児における必須脂肪酸の不足(網膜と脳の形成) 記憶やパーキンソン病など総体的な脳の機能
注意欠陥多動性障害(ADHD) 狼瘡、腎障害などの自己免疫疾患 骨粗しょう症
クローン病 乳ガン、大腸ガン、前立腺ガン 関節リウマチ

健康に良い脂肪酸が不足してませんか?

Omega-3 Deficiency Affects the Heartほとんどの人が、オメガ-3脂肪酸を十分に摂れておらず、 オメガ-3脂肪酸欠乏の状態です。この欠乏状態が、様々な心身の症状の元となり、毎年96,000件発生する若年死の原因かもしれないのです。

事実、様々な研究において、食事に含まれる脂肪分が、乳ガンや前立腺ガンのリスク要因であることが知られています。2002年の2本の研究では、オメガ-3脂肪酸の乳ガンに対する保護効果について説明しています。BRCA遺伝子1(乳ガン遺伝子)とBRCA2は、がん抑制遺伝子で、正常に機能していれば、DNAの損傷を修復し、腫瘍の増殖を妨げる働きを持ちます。

これらの遺伝子にオメガ-3脂肪酸やオメガ-6脂肪酸が影響することがわかっています。オメガ-3脂肪酸がガン細胞の成長を抑制する一方、加工度の高い、毒性のあるオメガ-6脂肪酸は、ガン細胞を成長させると言われます。

オメガ-3脂肪酸の不足が、ガンや心臓病の根底にあることを考えると、 毎年100,000の死者の死因がオメガ-3脂肪酸の不足かもしれないという統計データは不思議ではありません。

女性のほとんどが、オメガ-3脂肪酸が不足しているという点にも特に注意が必要です。Mayo Clinicが実施した1991年の研究では、「正常」な食事をしている19人の「正常」な妊娠女性について調査が行われ、全員がオメガ-3脂肪酸不足であることがわかりました。イヌイットの女性とカナダ人女性を比較した別の研究では、授乳中のカナダ人女性の母乳には、オメガ-3脂肪酸が不足していることがわかりました。

動物の細胞では、オメガ-3脂肪酸を作り出すことはできません。胎児は母親の食事からしかオメガ-3脂肪酸を得ることはできないのです。母親の食事から得られる血中のDHAの濃度は、直接、成長中の胎児のDHA濃度に反映され、胎児の脳の発達や眼の健康にも影響するのです。

ですから、妊娠中の女性は、母乳の成分が、自身の食事に含まれるオメガ-3脂肪酸の量で決まることを覚えておいてください。オメガ-3脂肪酸を適切に摂取することが大切ですね。

目標にしたいオメガ-6:3のバランス

omega 3 capletsオメガ-3脂肪酸、オメガ-6脂肪酸は人体に欠かせない2種類の脂肪酸です。しかし、私達の食事は、オメガ-6脂肪酸を摂り過ぎてオメガ-3脂肪酸が不足している場合が多いのです。

理想的なオメガ-6脂肪酸対オメガ-3脂肪酸の比率は1:1です。我々の先祖は、何百万年もの期間この比率で進化してきました。しかし、昨今では、この比率が20:1や50:1という平均値になっており、健康には脅威となる数値です。オメガ-3脂肪酸の不足が、大きな健康問題であることがメジャーなメディアでも報道されるようになりました。

オメガ-6脂肪酸の主な供給源は、コーン油、キャノーラ油、ベニバナ油、ひまわり油などです。これらの油が食生活に多く使われており、オメガ-6脂肪酸が過剰になってしまう理由です。

オメガ-6脂肪酸は、アメリカ人の食生活では非常に多く使われており、体内の炎症の 原因となります。心臓病、高血圧、糖尿病、肥満、若年死,様々な種類のガンが多い原因の一つは、オメガ-3脂肪酸とオメガ-6脂肪酸のアンバランスであると多くの科学者が、信じています。

動物性のオメガ-3脂肪酸の供給源

オメガ-3脂肪酸を摂ろうと思ったら何がいいか考えますよね。こちらにご紹介しましょう。

  • 。この世が完全ならば、オメガ-3脂肪酸は、魚から十分な量を摂ることができます。残念ながら、魚は、重金属、PCB、放射性物質などの毒素や汚染が進んでいます。これらの毒素を考慮に入れると、魚を食べることはお勧めできません。
  • 唯一例外があるとすれば、天然のアラスカ紅鮭、イワシなどの小魚などです。カツオやシーバス、マカジキなどの肉食性の魚は水銀の濃度が高くなります。ツナ缶にも特に注意が必要です。 Mercury Policy Project (水銀監視プロジェクト)の独自検査によると、ツナ缶の平均水銀濃度は、Environmental Protection Agency(EPA、環境保護庁)の安全基準を大幅に超えていることがわかっています。

    養殖サーモンも注意が必要です。オメガ-3脂肪酸の量は、天然鮭の半分ほどになります。環境有害物質、合成アスタキサンチン、有害な代謝副産物や、飼料に含まれる遺伝子組換えコーン、大豆などの農業系残留物などを含んでいる可能性もあります。

  • フィッシュオイル。フィッシュオイルは、みなさんがオメガ-3脂肪酸を摂るには主な方法となるでしょう。良質なフィッシュオイルには、様々な健康に良い効果があります。ですが、酸化に弱い脂肪分です。フィッシュオイルからオメガ-3脂肪酸の摂取するのであれば、抗酸化物質も多く必要になると言うことです。
  • 鱈肝油。ビタミンAとDの比率に問題があるかもしれないため、私は最近ではお勧めしていません。
  • クリルオイル。動物性のオメガ-3脂肪酸を摂るなら、一番のお勧めです。抗酸化作用がフィッシュオイルの48倍あります。海洋生物由来のアスタキサンチンを含んでおり、EPAとDHAを結合させて抗酸化物質を直接代謝できるようにすることで生体可用性がまします。
  • Krill Oil Benefitsクリルは日本語ではオキアミと呼ばれますが、小さな、エビの様な生き物でアジアでは19世紀以前から重用されてきた食品です。

    クリル漁 は、持続可能で、最もエコフレンドリーな漁です。クリルは世界最大の生物量を誇り、全ての海洋に生息しています。南極産のクリルは最も生息数が多く、Commision for the Conservation of Antarctic Marine Living Resources(南極海海洋生物資源保存委員会、CCAMLR)という25カ国からなる国際機関の管理下にあります。

    南極産のクリルの生物量は、漁獲高の制限が設けられ、定期的な検査などを行って、持続性が国際的に調整されています。クリルが不足するかもしれないというCCAMLRからの報告は一度もありません。

    フィッシュオイルやクリルオイルは動物性のオメガ-3脂肪酸の主な供給源です。さらに、クリルオイルの持つ優れた効果がまだまだあります。二つの研究報告を見てみましょう。

  • 2011年1月に Lipids 誌に掲載された研究では、フィッシュオイルとクリルオイルの代謝効果は同等であるが、実はkrill oilに含まれるEPA /DHAの方が少ないことを発表しています。
  • 同じ年の未発表の別のデータは、クリルオイルがフィッシュオイルの10-15倍吸収率が良いことを示唆しています。 より吸収に適した分子構造であると言われています。

お子さんにもオメガ-3脂肪酸を

妊娠期間中やお子さんの成長過程で、脳の成長や各種機能のために、オメガ-3脂肪酸のDHA/EPAは、非常に重要な役割を果たします。妊娠前、妊娠期間中、授乳中をとおしてクリルオイルを摂ることをお勧めします。赤ちゃんは、母乳からDHAを摂取できるので、1歳までの授乳期間中が健康や脳の成長にとって幸先良いスタートとなることでしょう。

お子さんがカプセルを飲むことができる様になれば、良質なクリルオイルのサプリメントを用意しましょう。通常より半分ほどの大きさの子供用も手に入るはずです。サプリメントは、子供にも飲みやすいように臭いの少ない物にしましょう。

最後のお勧め

正しい種類のオメガ-3脂肪酸を摂る様にしてください。汚染の心配が無く、エコフレンドリーで持続性の高い供給源である、クリルオイルが良いでしょう。嬉しいことに、クリルオイルは少量でも効果があります。費用面でもフィッシュオイルより安心ですね。

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