瞑想の効果

早分かり

  • 瞑想には、注意力、記憶力、情報処理速度、創造力に良い効果がある加齢による脳の萎縮を抑える効果もある
  • 瞑想は、カフェインに似た覚醒効果があるが、カフェインの様な副作用はない
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瞑想の様々な効果

2016年10月27日 | 4,179 ビュー |


Dr. Mercolaより

瞑想が人をより健康に、幸せにすることを示すエビデンスが増えてきています。マインドフルネス認知療法(MBCT)は、うつの治療に用いられており、脳画像診断などでも瞑想が脳に様々な良い変化をもたらすことがわかってきました。

MRIでも、瞑想を継続すると大脳皮質(脳の表層部)の構造が変わっていることが確認できます。さらに、瞑想を習慣にしている人では、注意力や感覚処理を司る脳領域が厚いこともわかっています。

過去の研究は、瞑想は、注意力の向上、記憶量、情報処理速度、創造力などに効果があることを関連づけています。最新の研究は、瞑想が加齢による脳の萎縮を抑える効果もあることを示唆しています。

簡単に言うと、瞑想は脳のエクササイズのようなもので、脳を鍛え、脳の若さを保つと考えられるのです。他の研究でも、瞑想の効果は、脳にだけでなく、抗炎症作用や遺伝子の発現などにも影響しており、身体の健康と長寿を促す力があることがわかっています。

瞑想の習慣が脳の萎縮を抑える

同分野での最新の研究の中に、24-77歳の習慣的に瞑想をしている50人とそうでない50人のコントロール群に関する研究がありました。どちらのコントロール群においても、予測どおり、老化とともに脳の萎縮が見られました。

しかし、習慣的に瞑想をしているコントロール群では、加齢による脳の萎縮の度合いが低いという結果が出ています。GMA Newsは次の様に報じています。

20年以上瞑想を続けていると申告している人では、脳の体積が平均よりも大きいことがわかりました。

研究の筆頭著者がReuters Healthに報告したところによると、研究者チームは当初、瞑想を習慣にしている人では、灰白質が多い部位が存在する可能性を予測していました。『しかし、実際は、この現象は脳全体に見られたのです。』とFlorian Kurth医師は述べています。

瞑想を習慣にしている人の脳は、同年代の平均的な人に比べて、状態が良いことが判明しました。さらに、瞑想を習慣にしている人の脳には、加齢による灰白質の減少が少ないことも研究者グループにとって驚きでした。

生産性を向上させる瞑想の仕組み

瞑想研究家のEmily Fletcher氏は、最もよく知られている2種類の瞑想の方法について、異なる点や、脳への効果についてGoogle talkで説明しています。

その中で、瞑想とカフェインに類似した点があることも紹介されています。どちらにも覚醒効果や生産性を上げる効果がありますが、瞑想の場合はカフェインの様な副作用はないそうです。

Fletcher氏の説明によると、カフェインは脳から日中放出されるアデノシンという物質に似ています。アデノシンには催眠効果がありますが、カフェインが脳内でアデノシンの受容体を阻害し、脳が疲れを感じ取るのを妨げます。

それ自体は、短期間であれば害はないのですが、カフェインは脳内での神経活動をさらに刺激し、副腎からアドレナリンが分泌されてしまうのです。

最終的に(コーヒーの摂取量が多くても少なくても)、アドレナリンによって、常に「闘争/逃走」状態が続くと、様々なストレスに関連する症状のもととなります。

瞑想は、反対に、アドレナリンに関係なく身体を活性化させ、生産性を高めます。Fletcher氏によると、瞑想による休息の深さは、睡眠の2-5倍に相当するそうです。

20分間の瞑想は、1.5時間の昼寝に相当し、昼寝の後のような寝ぼけがありません。反対に、しかり目が覚めてリフレッシュし、意識がよりはっきりすると言うのです。

瞑想は、神経系を興奮させるのではなく、鎮めます。神経系の調子が整い、溜まったストレスを発散させることができます。さらに生産性も増すのです。

多くの人が瞑想を生産性と高めるのに適したツールだと認識し始めていると氏は述べています。一般的に考えられているのと反対に、瞑想に時間をかけるほど、生産性が高まるので、時間を 得する ようになります。

脳の健康の他にもある瞑想が健康にもたらす効果

ストレスが様々な病気を引き起こすことはよく知られており、瞑想でストレスを鎮めることができれば、健康にとって良いことずくめです。Carnegie Mellon Universityの研究者グループは、マインドフルネス(気づき)が身体の健康に影響を与える生物学的な仕組みを発見したとする研究結果を発表しました。

概略すると、瞑想は、脳内のストレス軽減経路をつうじて身体の健康に作用するという内容です。プレスリリースでは次の様に報告されています。

「人はストレスにさらされると、前頭前皮質(意識的思考と計画力を司る)の活動が低下し、扁桃体、視床下部、前帯状皮質など、ストレス反応を発生させる部位が活性化されます。

研究結果によると、マインドフルネスがストレスを受けた際、これらの活動を逆行させ、前頭前皮質を活性化し、生体のストレス反応を調整、解消できることが示唆されています。

生体のストレス反応が過剰になると、ストレスがきっかけとなる疾患(うつ、HIV、心臓病など)のリスクが高まります。

マインドフルネスは、ストレスを軽減させる効果があり、身体的なストレス反応の調整や、ストレスがきっかけとなる疾患の症状を緩和する効果も期待できます。

ということは、瞑想もまた、次のようなストレスによって起こる疾患に効果があっても不思議ではありません。

高血圧 睡眠障害や疲労感
慢性の痛み 消化管の疲労や IBS(過敏性腸症候群)
頭痛 皮膚のトラブル
肺気腫、喘息などの呼吸器系の疾患 軽いうつや月経前緊張症(PMS)

Benson-Henry Institute for Mind Body Medicine(ベンソン=ヘンリー心身医学研究所)も実施している別の調査では、瞑想前後の遺伝子の発現を調査し、リラックス反応の効果を数値化、瞑想歴の長い人と短い人での効果を比較する試みが行われました。

その結果、瞑想には抗炎症効果があることがわかりました。8週間の瞑想プログラムについて調べたある研究では、 瞑想を習慣にしている人も含めた参加者は、抗酸化物質の産生が促進され、テロメラーゼを活性化、酸化ストレスが抑制されていることがわかりました。

研究者グループは、瞑想の時間が長いほど効果も大きく、1セッションでも効果があると述べています。

瞑想の種類

  1. マインドフルネスは、注意を向けることから始まります。起きている状態で今自分が感じていることに注意を向ける方法です。一度に一つのことをこなすシングルタスキングという方法で、何をする際でも目の前のことに集中するために修行僧が実践していた方法です。
  2. 集中力を高め、精神面の気づきを促進すること以外に、 マインドフルネストレーニングはストレス性の炎症を軽減することがわかっています。この作用は、関節リウマチ、炎症性腸疾患、喘息などの慢性炎症のある方にも効果が期待できます。ストレスや不安を和らげる効果もあります。

  3. 自己誘導超越瞑想 は、誘導によらない瞑想で、起きている/眠っている/夢を見ている状態のどれにもあてはまらない第4の状態の意識に到達するものです。Fletcher氏が指導する超越瞑想は、脳梁(右脳と左脳をつなぐ束)を強化します。
  4. 左脳は、過去と未来、言語、数学、論理的思考を、右脳は現在、直感、発想、つながり、創造性、問題解決などを処理しています。

    左脳と右脳のつながりを強めると、よりクリエイティブな問題解決が可能となり、ストレスを感じずに生産性を高めることができます。約40分間のビデオで、呼吸方、誘導による、左脳と右脳のバランスを取るための視覚化などの簡単な瞑想のテクニックをFletcher氏が紹介してくれます。

便利なツール

Fletcher氏は、瞑想で睡眠の質を高めることができるという理由から、睡眠の記録をとることのできる フィットネスバンド(歩数計) を使うことを勧めています。フィットネスバンド(歩数計)を使うと、変化を記録することができます。私は、このような道具は非常に便利だと思います。日頃の行を変えるには、記録を残さないと難しいことですから。

私がフィットネスバンドを使い始めた頃、睡眠時間を8時間にしようとしていました。当時使っていたJawbone UPと言う製品では、睡眠時間は7.5-7.75時間と計測されました。それ以来、睡眠時間を延ばすことにしました。ベッドの中にいる時間ではなくきちんと眠っている時間を一晩に8時間以上に増やしました。Fletcher氏によると、瞑想は、睡眠の質を高め、睡眠時間が短く済むと言います。短い時間でも途中で目が覚めずにしっかり眠れるようになるためです。

瞑想で呼吸を遅くする、および/または、 ビューテイコ呼吸法 を行うと、二酸化炭素分圧が増加し、心理状態を安定させる効果があります。 emWave2のようなBiofeedback装置も、自己チェックができるので、副交感神経系を整える経過を改善するのに役立ちます。個々で紹介した呼吸法とこれから紹介するMuseを組合わせると、瞑想がより効果的なものになるでしょう。

私と瞑想

私は瞑想をはじめて、したりしなかったりし、うまくいかないまま25年が経過しました。皆さんも同じような経験をされているのではないでしょうか。一番大変なのは、ちゃんとできているかどうかわからないと言う点です。ビデオを見ても、最終的には自分で、脳みそがリラックスした状態まで辿り着かなければなりません。そこで、Museが役に立ちます。進み具合をその場でフィードバックしてくれるのです。

数年前に同じような製品を手に入れようと思ったら、1万ドル以上はする、クローゼットに収まりきれないような大きさだったはずです。今では、費用も大してかからずに、スマートフォンやタブレットを使って、パーソナルチューター付きで瞑想の方法を学ぶことができます。

オーディオ機能には風邪と波の音があります。心を落ち着けて、できるだけ音がないようにすることが目標です。鳥のさえずりが聞こえてきたら、うまく進んでいる証拠です。私は、鳥のさえずりが聞こえるまで数回必要でしたが、慣れると簡単です。12分間で、100羽の鳥を集めることができたら大成功です。

ゲームのように鳥を集めていたら、半年ほどで10,000羽集めることができるようになりました。はじめは少しずつ、足を水につけ、3分間くらいずつを週に1-2回から初めてみましょう。もっと時間を延ばしたくなったら、20分間のセッションを試してください。通常は12分間のセッションを週に1-2回で十分です。私は、去年Museを買いました。慣れるのに数ヶ月かかりましたが、これは、どうすれば良いのか誰も尋ねる相手がいなかったからです。

慣れてきたところで、Museの製造元から、使用状況を尋ねるメールが来たので驚きました。私が、健康関連のウェブサイトを持っているなんて知らなかったようで、単に私が世界で100人の上位ユーザーだったそうです。また、深い瞑想状態に入っている時間を計算すると世界の上位10位に入っていたと言うことも後で聞きました。

Museを買った後に、睡眠時間を8時間に延ばすことにしたのですが、とてもぴったりでした。最近は、一度目が覚めてもう眠れない時には、長くて1時間ほど瞑想することにしています。眠っているのと同じ効果が得られます。眠れなくなってしまった時は良い方法です。

また、私にとっては、朝目覚めてすぐが瞑想するのに最も適した時間です。深いリラックス効果が得られる時間帯なのです。ビューテイコ呼吸法も、心を落ち着け、深いリラックス状態を得るのに役立ちます。

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