ポップコーン

早分かり

  • 文化人類学の世界では、ポップコーンは、約5000年前のメキシコ、ペルーの先住民に、約2500年前にはアメリカ南西部で食されていたことがわかっています。
  • ポップコーンにはマンガン、マグネシウム、リン、亜鉛、銅、ビタミンB3 、B6、カリウムが含まれ、心臓発作や脳卒中、アテローム性動脈硬化症のリスクを低下させます。
  • 主な成分は、ガン、2型糖尿病をはじめとする様々な病気に抵抗力をつけるとされる食物繊維やポリフェノールであり、かなり健康的な食品です。
  • アメリカ産とうもろこしの90%が遺伝子組み換え作物ですが、ポップコーンは(今の所)そうではありません。ココナッツオイル、塩だけを使って熱風調理すれば栄養のあるおやつになります。ポップコーンを有害な食品に変えるものはそもそも食品添加物なのです。
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ポップコーンは良い?悪い?

2016年8月15日 | 10,305 ビュー |
バージョン:日本語

Dr. Mercolaより

ボウルに一杯のサクサクのポップコーンはみんなが大好きですよね。アメリカ人にとっては大好物のおやつであり続けています。2500年前のアメリカ南西部や、5000年前のペルー、メキシコなどで、文化人類学者によりポップコーンの残骸が発見されています。

1800年代初頭にとうもろこしの「真珠」、「比類無き食品」として売られたポップコーンは、求めやすい価格であったため、大恐慌中にブームを迎えました。その人気は今でも続いているようです。アメリカ全土のポップコーンの消費量は、年間約55万トンです。

ポップコーンは、健康に最も良いおやつではありませんが、きちんと選べば比較的栄養価もあり食物繊維を豊富に含む食品です。この健康に良いおやつであるポップコーンには、病気に対抗する効果も期待できるのです。

ポップコーンと健康

この記事ではポップコーンの効能についてご紹介しますが、炭水化物の量は高めになりますので、ミトコンドリアの健康を考えると、一日に30-60 gほどにとどめておくことをお勧めします。

慢性の疾患を防ぐには、脂肪を燃やす体にする必要があることをお忘れなく。炭水化物は、穀物からではなく、繊維質の豊富な野菜からとる方が好ましいのです。

ポップコーンの栄養価

通常食べきれる量のポップコーンは、約100 g程度でしょうか。この中に含まれる様々な栄養素は、一日の推奨量のかなりの比率に達します。

マンガンは56%、マグネシウム、リンは36%の充足率です。

亜鉛は21%、銅、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB6(ピリドキシン)、カリウムは10%弱の充足率となります。ポップコーンに含まれる栄養素には次の特徴があります。

  • 血糖値を調整する
  • 消化促進
  • 減量
  • コレステロール値の低下
  • ガン予防

ポップコーンのもう一つの興味深い特徴はでんぷん質にあります。1カップあたりには6.2 gの炭水化物が含まれ、消化されるとグルコースに変わります。

「ところが、ポップコーンは、植物の細胞壁などに見られる難消化性でんぷんRS1を含んでいます。種類、豆、とうもろこしなどの穀物に多く含まれます。

その名のとおり、難消化性でんぷんは消化されません。未消化の状態で腸に届き、善玉腸内菌のえさとなります。

腸内菌のえさとなる他にも、難消化性でんぷんは、インスリンの濃度を一定に保つ、血糖値の急上昇を抑えるなどの効果もあります。」

ポップコーンには、繊維分となる胚乳、胚種、ぬかが含まれているため、血管壁に付着したコレステロールをはがす効果もあります。

これにより、心臓発作、脳卒中、 アテローム性動脈硬化症 のリスクが低下します。

このような理由で、血流がスムーズになるため、血管のつまりや上述の様々な問題が解消され、心臓の負担が減らすことができます。

ポップコーンは食物繊維の宝庫

約100 gのポップコーンは、389Kcalで、食物繊維15 gを含んでいます。炭水化物は78 g、タンパク質13 g、脂肪分は5 gです。こうして見てみると、ポップコーンはビタミンやミネラルなども含む栄養価の高い食品と言えます。

食物繊維は非常に重要です。推奨量(摂取カロリー1000Kcalに対し20-50 g)を摂取できれば、2型 糖尿病や、肥満、心臓病などの病気はもっと少なくなるはずです。

しかし、推奨量の繊維質を摂っている人はほとんどいません。Authority Nutritionは次の様に報じています。

「食物繊維を十分に摂取している人では、不足している人に比べて血糖値やインスリン濃度のコントロールが適正に行われる。」

ポップコーンには抗酸化物質も含まれています。抗酸化物質は、筋力低下、骨粗鬆症、黄斑変性、認知力低下、認知症やアルツハイマー病などの 早老 による症状を予防します。ポップコーンに含まれる成分は、しわやシミにも効果があるのです。

さらに、腸内の筋肉や消化液を刺激するため、腸の動きが良くなり、 お通じを整える 効果もあります。

食べたものの残骸が大腸にとどまる時間は短いほど良いです。消化管に長時間とどまると、 便秘 など、他の症状が起こります。

ポップコーンで減量

繊維質が豊富である、比較的カロリーが低い、その他の要素も考えると、ポップコーンは減量にも役立つと考えられます。

ポップコーンと ポテトチップ の満腹感を比較した研究では、ポップコーンの方がより満腹感が得られるため、摂取カロリーが少なくて済むという結果が出ています。しかし、映画館で売られているポップコーンのカロリーの高さには注意が必要です。

「Harkins Theatersの小さいサイズのポップコーンは、250 Kcal、脂肪分16 g、炭水化物27 gです。大きいサイズだと、780 Kcal、脂肪分50 g、炭水化物83 gに達します。

特大サイズはなんと、1,120 Kcal、脂肪分72 g、炭水化物120gに達します。これは一日の炭水化物の摂取量の約1/3の量です。」

ポップコーンに含まれるポリフェノール — あふれる抗酸化物質

フリーラジカルという言葉をご存じだと思います。代謝機能を高める物質ですが、多すぎると体に害となります。酵素を死滅させる、増殖して細胞を損傷させるなど、病気や遺伝子の変異をもたらします。

これに対抗するのが抗酸化物質です。食品に含まれる栄養素に含まれる抗酸化物質 が、フリーラジカルを抑えます。ポップコーンに含まれるポリフェノールは、スーパー抗酸化物質です。

消化や血行を促進させ、乳ガンや前立腺ガンのリスクを低下させる重要な役割を持っています。

University of Scranton(ペンシルベニア州スクラントン大学)のJoe Vinson博士による研究では、ポップコーンには、果物や野菜より多くポリフェノールが含まれることがわかっています。ポップコーンは、おやつの代表的存在であるナッツ類やチョコレートよりも多くポリフェノールを含んでいます。

この研究では、ポップコーンに含まれるポリフェノール量がそれまでに考えられていた量より多い、全粒粉トルティーヤチップスの15倍であることが判明しました。

「水分量が4%しかないポップコーンでは、水分量が90%に達する果物や野菜よりもポリフェノールが凝縮されています。」

他にも、ポップコーンを食べると血糖値の調整、コレステロールの低下、消化促進、骨粗鬆症の予防、ガンの予防などの効果があることも報告されています。

ポップコーンに関する朗報。しばらくの間は遺伝子組み換えの心配無用。

ポップコーンは遺伝子組み換え食品なのかどうか気になっていることと思います。驚くかもしれませんが、今の所はその心配はありません(将来的には不明です)。

特に、アメリカ産とうもろこしの90%が 遺伝子組み換え作物ですので、「遺伝子組み換えではない」と表記された、オーガニック、安全、無害とされるポップコーンが本当に安全なのかどうか、広告に嘘があるのではないかなどについて、健康意識の高い人々の間で話題になっています。

しかし、遺伝子組み換えの表記は、全食品製造業者に義務化されていないので、賢い消費者は、「遺伝子組み換えではない」と言う表示に気を配っています。残念なのは、どの会社のポップコーンもそもそも遺伝子組み換えではないのに表示が必要なことです。

作家、自然療法家のElizabeth Yarnell氏は次のように述べています。

「Institute for Responsible Technologyを主宰する遺伝子組み換え作物の専門家、Jeffrey Smith氏は、Seeds of Doubtの会議で、アメリカ産とうもろこしの90%が遺伝子組み換え作物であるが、ポップコーンは遺伝子組み換えされていない種のとうもろこしから作られていることを発表しました。」

しかし、これには注意が必要かと思われます。ライフスタイルに関するブログ、「Growing Up Herbal」では、次の様に述べられています。

「ポップコーンが遺伝子組み換え食品ではないとしても、スーパーで売られている安い商品を買っても大丈夫だという意味ではありません。なぜなら、ポップコーンには大量の農薬(殺虫剤、虫除け、除草剤、除菌剤、肥料)が使われているからです。食べても良いのは、オーガニックの物です。」

カギとなるポップコーンの調理法

熱風調理のポップコーンは他の食品と比較してカロリーが低いです。良質なオーガニックのポップコーンでも、栄養豊富な食品ではなく、健康に悪いおやつになってしまう可能性があります。

色々な調理法の中で、電子レンジを使う方法は一見簡単に見えますが、危険性が多い方法です。電子レンジ調理すると ペルフルオロオクタン酸(PFOA)という化学物質を含むことになります。この物質は、子供のADHD や多動、 出生時の低体重 、甲状腺の病気などにつながります。

ポップコーンに使われているバター類品に含まれる危険な物質に、 ジアセチルがあります。この物質は多くの動物実験で、気管損傷を与え、肺の病気を誘発することが指摘されています。

ポップコーン(やその他の食品)のもう一つの危険性について、多くの人に知られるようになってきています。

交換油脂として知られる水素添加油、部分水素添加油、様々な呼び名のある トランス脂肪酸 です。多くの研究で、心臓病との関連が指摘されているにもかかわらず、スーパーに並ぶ食品の成分表示を見てみると、多くの商品にトランス脂肪酸が含まれることがわかると思います。

健康に良いポップコーンのレシピ

ポップコーンの調理法を考える際に、何をかけるかもリスク要因になります。例えば、大人気の キャラメルフレーバーの場合、約100 gに、なんと65 gの砂糖が含まれます。シンプルで、栄養があり、美味しいが揃ったレシピはこちら。

材料

  • ココナッツオイル。テーブルスプーン(大さじ)3杯。
  • ポップコーン用とうもろこし。1/2 カップ。
  • 塩。ティースプーン(小さじ)1/2杯。

作り方

  1. ココナッツオイル、とうもろこしを大きめの鍋に入れてふたをする。中火で3分くらい、または、はじける間隔が10数えられるくらいに収まるまで熱する。
  2. 火を止めて、ボウルに移す。塩で味付けしてできあがり。

黒こしょうやパプリカなどを加えるて、スパイシーな味わいにすることもできます。ナッツバターやシナモン なども美味しいですよ。乾燥酵母 をかけるとナッツの風味と食べ応えが出て、タンパク質、ビタミンB、ミネラルや食物繊維を強化できます。

大切なことは、お腹がすいて美味しいおやつを食べることは、必ずしも健康に悪いわけではないということです。適切な調理法のポップコーンは、様々な要件を満たしています。オーガニックのポップコーンを熱風調理すること、そして、大量に食べ過ぎないことが大切です。

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