腹筋の筋トレ

早分かり

  • フィットネスのゴールをどこにおくかという質問をすると、大抵、平らでしまった腹筋を仕上げることという答えが一番に返ってきます。
  • しかし、フィットネスの観点からすると、「完璧な腹筋」への熱望は、コア(体幹)機能を総合的に増強するトレーニングとの兼ね合いにかかってきます。
  • 腹筋運動をたくさんすれば、フィットネス雑誌に載っているような腹筋に仕上げられると思いがちです。しかし、何回「クランチ」をしても関係ありません。ウエストの脂肪は減らせないのです。
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腹筋運動ではなく「ハンドトリック」で硬く引きしまった腹筋を仕上げる方法

2016年2月19日 | 1,769 ビュー |

ダリン・スティーン氏によるインタビュー

フィットネスのゴールをどこにおくかという質問をすると、大抵、平らでしまった腹筋を仕上げることという答えが一番に返ってきます。しかし、フィットネスの観点からすると、「完璧な腹筋」への熱望は、コア(体幹)機能を総合的に増強するトレーニングとの兼ね合いにかかってきます。

「ロックハード(岩のようにゴツゴツした)な腹筋」で手に入るのは美しさだけではない

腹筋運動をたくさんすれば、フィットネス雑誌に載っているような腹筋に仕上げられると思いがちです。しかし、何回「クランチ」をしても関係ありません。ウエストの脂肪は減らせないのです。

お腹周りの脂肪を減らすには、幾つかの要因が重要な役割を果たします。映像でもご説明した通り、まず大切なことは、食べ過ぎる食生活に別れを告げることです。しかしここでは、体幹、体幹を構成する筋肉、そして体の部位の鍛え方にしぼってご説明しましょう。強靭な体幹を持つと、次のような効果を得られます。

  • 姿勢が良くなる
  • 手を伸ばしたり、かがんだり、という動作が楽に、安全にできるようになる
  • 排泄が改善する
  • バランスの良さと安定性が持続する

以上のことが、体幹筋肉を鍛え、強くする確固たる理由です。つまり、美しさを追求するだけではないことがおわかりでしょう。実際、強靭で機能的な体幹を作り、維持することが誰もの関心の的であるべきです。

強靭でバランスの取れた体幹が出来上がったら、転倒によるケガのリスクが減りますが、最も重要なのは、体の他の部位も同時に働きがよくなることです。

体幹のバランスが取れ、強くなれば、腰、股関節屈筋、骨盤、膝、足も調和して機能するようになるでしょう。このことが、年齢に関係なく、誰にとっても重要なのは明らかです。高齢者にとっては、体幹が強ければ、日常的な活動も容易でスムーズになり、また、排泄にも効果があります。

強く、バランスの取れた体幹は、学生が教科書やバックパックを持ち運ぶときに良い姿勢を保つため大切なものです。また、一日中コンピュータの前に座って仕事をする労働者、何時間も赤ちゃんを抱っこする母親にとっても重要です。
しかも、強い体幹は腰痛知らずにも直接関連してくるのです。腰痛が健康やウェルビーングに影響することはよく知られています。腰痛はさらに、頭痛から足の痛みまで他の痛みを引き起こします。そのため、強靭で、バランスの取れた、鍛え上がった体幹を作ることが重要であることはすぐに分かるでしょう。

体幹を構成するもの

強靭な体幹を作り、維持するには、構成する筋肉、それぞれ特定の部分にはどういうエクササイズが効くのかを理解することが先決です。腹部の筋肉は他の骨格筋と比べ小さいのですが、体幹は割合大きいものです。体幹部は複雑で、サイズ、形、機能が異なる多くの筋肉で構成されています。

体幹は胴体、つまり胸筋(胸の筋肉)、背中からずっと下がって臀筋(臀部)までのすべてで構成されています。
さらに細かく分けると、体幹のお腹の部分は次の 4 つになります。

  • 腹直筋 -「シックスパック」で有名。体幹腹部の表面にある筋群で、これにより背骨を曲げたり伸ばしたりできます。また、歩いたり走ったりする動作で、骨盤の安定の助けにもなります。
  • 腹横筋 -この筋群は腹壁の深部にある筋線維です。腹壁のこの領域はベルトのような働きをし、腹部の内臓を押さえつけておきます。屈曲をする時、この筋群を使います。
  • 内腹斜筋・外腹斜筋 -体幹の横にあり、それぞれ独立して機能する筋群です。独立して機能する時、胴体を回したり、横に曲げたりする働きをします。これらが同時に両側に収縮すると、背骨の屈曲や腹壁の圧迫に作用します。

    強い腹斜筋は、腰の健康維持にも欠かせません。というのは、内腹斜筋と外腹斜筋は脊柱起立筋に付着して胴体を横に曲げる動作を助けるからです。この接着が強ければ、片側の筋肉が強くなり、背柱をしっかり支えられ、胴体の回転に関わる運動がさらに効率的になります。
  • 脊柱起立筋 -腹部の筋肉ではありませんが、背中の伸展の主動作筋となります。首に始まり腰まで広がる筋群です。これらが胴体の安定性、敏捷性、強さを支えるため、体幹のトレーニングにはこうした重要な腰の筋肉が含まれます。この筋肉を使って、物を拾ったり、目の前の物を持ち上げる、また付随して立つ動作ができるのです。

体幹のための最適なエクササイズ

体幹を働かせ強化することが、健康であることに欠かせないものという意見に専門家も賛同していますが、作用するのに腹筋が最も重要という点では別の見解もあります。結局のところ、重要なのは、安定エクササイズと機能的な筋力運動をバランスよく行うことなのです。

多くの体幹エクササイズは、正しく行えば、筋肉に効果があります。また、図抜けて効果があがるものもあります。クランチさえしていれば体幹を効果的に鍛えられるという考え方は間違っています。真実にはほど遠い考えです。

体幹を効果的に鍛えるには、スタビライジングエクササイズ、ファンクショナルエクササイズ、トラディショナルエクササイズを取り入れましょう。被験者に筋電図 (EMG) をつけ、従来のシンプルなフロアクランチをしてもらった実験で、筋活性の量が 最も少ない ことが分かりました。

これを見ると、トラディショナルクランチをするべきではないことは言うまでもありませんが、多様でしっかり練られた体幹強化プログラムの一部としてなら取り入れてもいいでしょう。

特定の体幹エクササイズに関して、筋肉の刺激と活性度を測定する研究が幾つか行われました。そのエクササイズは運動の最初から最後まで一貫して安定性を必要とし、筋活性を最も刺激することが証明されています。

体幹エクササイズの中でも腹部のエクササイズは、筋肉すべてを動員するため、さまざまな動き、異なる角度や姿勢で行われる必要があります。ただ、個人や一つの体型にうまく作用するものが全員にあてはまるわけではないことをご理解下さい。自分にとって効き目がある、やりがいがある、そしてはっきりした結果を導き出すエクササイズを見つけることが重要なのです。

始めてみよう!

次のエクササイズは、体の各部分における体幹トレーニングが考えられています。トラディショナルエクササイズ、ファンクショナルエクササイズ、スタビライジングエクササイズ、エクステンションエクササイズ:

  • トラディショナルエクササイズ は見慣れたエクササイズです。例えば、スタンダードクランチ、回転を伴うスタンダードクランチ(内腹斜筋、外腹斜筋を使う)、ベルトや軽量のハンドウエイトを用いたスタンディングローテーションなどがあります。
  • ファンクショナルエクササイズ は腹壁内の筋肉をターゲットにし、運動の間、体を安定させて行います。例えば、バランスボールを使ったものがあります。ボールの上で体の安定を保ちます。
  • スタビライジングエクササイズ は背骨の安定に使われることで良く知られています。横行腹壁を背骨の方に引っぱる感じでお腹をへこませ腰の安定性を増進します。床に寝そべり、お腹を背骨の方に引きよせる感じでへこませ、深く息を吸ってその体勢を維持します。いったんマスターしたら、お腹をへこませながらスローブリッジや脚の伸展エクササイズを行うなど応用がききます。
  • エクステンションエクササイズ は、背中にある脊柱起立筋の強化になります。背中の運動は、体幹トレーニングのメニューから外されがちです。しかし、体幹トレーニングの重要な一部です。エクステンションエクササイズは、まずうつ伏せになり腕を頭の方まで伸ばした姿勢から始めましょう。それから、両腕、両脚を同時に床から上げます。そのままの姿勢で、 5 まで数えるか呼吸を 5 回したら、ゆっくり元の位置に戻ります。

どのくらい行えばいいでしょうか。

理想的なのは、トレーニングをするたびに体幹エクササイズも一緒に行うことです。まず、体幹トレーニングには重いウエイトメニューがない、あったとしても体幹には多くの筋肉があるので、エクササイズごとに体幹トレーニングを行っても問題ありません。

次に、前述の多様なエクササイズをさまざまな回数で行ったり、エクササイズ同士を組み合わせたりして、体幹トレーニングにはいろいろなやり方があります。また、実際に行うトレーニングの頻度、使う設備やマシンなども人それぞれで、いくらでも自分に合った体幹トレーニングプランを作り、効果の度合いを高めていけます。

さまざまなエクササイズや運動メニューを試してみて、自分らしいバランスの取れた機能的な体幹を作り上げましょう。

まとめ

さて、これで体幹を作る筋系について、そしてバラエティ豊富なエクササイズを体幹筋トレに取り入れ、幾つかサンプルを作り取り入れてみるということを理解していただけたでしょう。

体幹の筋肉を全て鍛えられているか、さまざまなエクササイズ、収縮方法、セットの回数、レジスタンスタイプ、位置を間違わずに取り入れているか、心配でしょうか。筋トレや食生活が脂肪燃焼、筋肉づくりを促進していれば、強靭で機能的な体幹だけでなく、メリハリのある体の線が手に入るでしょう。

前述のエクササイズに加えて、高強度、バーストタイプ(爆発系)エクササイズも取り入れてみることも、スピードや筋力、持久力全体を改善し、さらに脂肪燃焼を促進するためには検討してもいいかもしれません。特にきれいに仕上がった腹筋を手に入れたければ欠かせないものです。

他の筋トレもそうですが、体幹トレーニングには変化をつけましょう。どんどん変えて下さい。そのタイミングは 3~4 週間ごとをお勧めします。体には、行動を呼び戻し、上手くなるという驚きの能力が備わっています。エクササイズが上手くできるようになれば、筋肉をさらに追い込む必要があります。そのため、収縮法、レジスタンス、セット数を変え、位置に変化をつけることが重要なのです。

出典および参考資料
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